行く末トーキー

はじめからはじめよ

届いていく ― MANKAI STAGE A3! ACT2! WINTER 2023

今日も元気に立川! 違うところに行きたい!

鑑賞の記録

  • タイトル:MANKAI STAGE A3! ACT2! WINTER 2023
  • 日時:2023/02/18 12:30
  • 場所:TACHIKAWA STAGE GARDEN

劇場前の通りは犬の散歩をする人が多くて、犬ちょっと苦手人間には厳しさがある。たまにフェレットを散歩させている人もいる。フェレットってそういう感じの飼い方なのか……。

※ 今回は中身の話より「芝居を見ている自分」の話が多めです。

終わりが近いねぇ。寂しいねぇ。でも増やそうとはならんところが難しいというか、無限に通いたい!キャン待ち本気出す!みたいな気力は湧かない。立川の席ガチャが嫌ってのが8割、残り2割はうまく説明できない感情。秋単2020は当時わりと評判の悪い方だった(今でも改善された訳ではないが立川という地獄の底が爆誕したせいで相対的に順位が上がった)ステラボールで、見切れを覚悟で連日キャンセル待ちに挑戦していた。実際見切れを引いた時も喜々として座っていた。あの時の熱量は今は持てない。

初日見てからずっとどうしてかなーと考えていた。残り2割を言葉にしようとした。キャラ(左京さん)のおたくである自分と、役者(荒牧さん)のおたくである自分との違いかなーとか、純粋に時間の経過かなーとか、コロナ禍で行動力がぐっと落ちたせいかなーとか。もろもろ。

休み休み考えて、今日、なんとなく「変わらずにはいられないからかなぁ」というところに落ち着いた。MANKAIカンパニーというか、エーステの座組がずっと同じではいられないように、私も同じではいられない。座組が全力で作り上げてくれた「楽しい!!!」を受け取って「楽しい!!!!!!!!!!!」ってなるだけじゃなくて、自分で体を動かしていろいろな感情を得たい気持ちになってきた。幕が下りれば終わる楽しさだけじゃなくて、現実と地続きのあれこれを受け止めたいと思ったというか。もちろん今後一切見に行かないってことじゃないんだけど、時間もお金も限りがあるから、あっちをやるならどうしてもこっちの量は減らすしかないよね~、みたいな感じ。

変わりゆく現実を前向きに捉えるためにも、ちゃんと自分の足で立って考えられるようになりたいなー、なんてことを考えた。まぁ、立川の席ガチャが嫌ってのが8割だからこの理由は比重としては小さいものなんだけど。でも、最近本気で「悔しい!」とか「嫌だ!」って思ったことあったかな? マイナス方向だけじゃなくて、現実世界の中でプラスに振れたことあったかな?って振り返るとあまり思いつかなくて。ここ数年、嬉しいも楽しいも悔しいも悲しいも、全部劇場の中か、あるいは劇場にまつわる場所にあった。チケット取れなくて悔しい!!!とかね。それも悪くはないけど、今はもう少し外側にも目を向けたい。だから劇場に割く時間はちょっぴり減らす。それだけ。

にしても冬単いい作品だよな~~~~秋単2022も良かったがひょいと越えてきた。ようやく24人揃って、これまでのエーステを総括するような演出がたくさんあって。この区切りを楽しめる自分でよかったと思う。

2幕頭の劇中劇では「届けたい(けれど届かない)」だったのが、ザフラ公演でついに「届いていく」に変わるところも良い。互いに手を伸ばすこともままならなかった人たちが、言葉も通じない環境で感情を届けられるまで成長した。すごいことだ。いくつになっても人って変われるんだという、難しいけれど当たり前のことをちゃんと描いてくれる。だから私も変わりたいと思ったのかな。嫌になったとか興味がなくなったとかでなく、ふわっと背中を押されたように感じている。立川は嫌だけども。立川は嫌だけども!!!!!

もうちょっとで終わってしまう。悲しいけれどちゃんと受け止めたいな。