明治座のクッションってどう使うのが正解なんだろう。
鑑賞の記録
コロナに花粉に電力需給逼迫と向かい風が強すぎる。停電怖い。でも幕が上がるなら劇場に行く。
※ 必ず鑑賞後に読んでください
座席位置
前方。最速先行に相応しい位置だけど、最初煙くてクライマックスも煙くてなかなか大変な席だった。もうちょいどうにかならんのか。あと舞台上の冷気がこっちに流れてくるので少し寒かった。見えたものは文句なし。前方埋もれでもこのくらい見えるのが普通なんだよ。
雑感
推しが出ない刀ステこそ警戒すべきだという鉄則を忘れていたよね。
いた(舞台)し、いたらしい(客席)。*1
戦世の
— 荒牧慶彦 (@ara_mackey) 2022年3月23日
儚き花を
見届けた
👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏 pic.twitter.com/pUn5a9KmUH
終わって呆然としたままTwitter更新したらこれですよ。追い打ちがひどい。なんで……なんでそんなことする………どうしてこんなことなる…………！
もーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！！！！！！おとなしく足利を満喫しててほしいんだけどな！ なんでいるのかな！！！！！！！！！！！！！なんでそんなことする。なんでそんなことする！！！
科白劇見直してから行きたかったのに連休は無双に使って(クリアしました)、昨日見ようと思ったら節電を求められ、そしてこれですよ。なんでそんなことする。
気を取り直して。
科白劇の時も思ったけど、綺伝(というか刀ステ版慶長熊本)は「あなたを思うわたし」の話だよね。愛おしいから憎らしい、憎らしいから愛おしい。科白劇は忠興・ガラシャの関係だけだったのが、綺伝ではふたりの山姥切も絡んでくる。ヒトの一番基本的なつながり(夫婦・つがい)と、ヒトから一番遠いつながり(本科と写し)で同じ関係を描く。長義は自分を「ヒトではない」と言い切るけれど、国広に向ける感情には間違いなく愛が混じってる。
長義と国広の関係って、刀剣乱舞というゲームの文脈があったからこそ拗れた部分があると思っていて。長義が名刀だったから長尾顕長は写しを求めた。他の刀だって写しは打たれているし、なんなら山姥切国広の写しもある。だから「本科と写し」というだけでは拗れる理由にはならない。
でも「刀剣乱舞」というゲームでは、国広が先に、しかもはじまりの一振りになりうる立ち位置として実装された。そして長義は「本作長義(以下略)」ではなく「山姥切長義」として実装される。長義を所蔵する美術館は「長義が山姥を切ったという伝承(逸話)はない」って言ってるのにね。この逆転こそがあの2人の確執を生む。乗せられた「物語」さえなければ、モノであり続けたなら、2振りはただの本科と写しでいられたのに。
やーーーーでもすごかったな。1幕で朧国広に「おまえ！！！」ってなって、2幕で長義に「おまえ！！！」ってなった。同じ言葉だけど意味が180度違う。物語を得て(押し付けられて)、飲み込んで、乗り越えて、さらに強くなるという意味では長義ってめちゃくちゃ刀ステ向きのキャラクターなんじゃないかな。
山姥切国広のおたくだから山姥切国広の話ばかりしてしまう。ちょっと気分を変えよう。
本筋である忠興・ガラシャもすごいよかった。科白劇でどうしたって届かない指先に歯噛みした記憶があるからこそ、1幕で手が届いた瞬間にちょっと泣いた。でも心が届かない。こんなに想い合ってるのにどうして……どうしてこうなったんだ……なんでそんなことする…………なんでそんなことする…………！ でもこのどうにもならなさこそがヒトの心なのかもしれない。
科白劇と違っていろいろなものが届くようになったから、届かないものがより一層浮き立って見える。なんでこんなに思い合ってるのに届かないんだよ。思い合うからこそ届かないんだよな。つらいな。カテコでガラシャ様に傘をさしかけるところ、忠興様ではなく歌仙さんがやることに意味がある。ヒトとヒトの間で言葉を尽くしても届かないけれど、モノを介したら届く時もある。こういう、どうにもならない感情を寄せられたモノが時間をかけて付喪神となって、かつて自分を愛してくれた、自分に心を寄せてくれたヒトに心を返しに行くんだろうね。
もっといろいろ言いたいことはあるんだけど俺たちの死が来てしまったからな……人間って本当にショックを受けると記憶をなくすんだね。鵺が鵺になってたとか、脱いだら倍速になる亀甲さんとか、それぞれの殺陣の違いとか、マジで言いたいことはいっぱいあるんだけど、指の間からどんどんこぼれ落ちてしまう。届かない。
はぁ〜〜〜〜〜なんでそんなことする……なんでこうなる……歌仙さんが5分で帰ってきたんだからまんばちゃんも10分で帰ってきてよぉ……もしくは足利でおとなしくしててよぉ………。なんで推しが出てないはずの舞台で推しを見なきゃいけないんだよぉ……。
*1:劇場では見かけてないです
