行く末トーキー

はじめからはじめよ

それでも前へ進め ― 舞台「刀剣乱舞」悲伝 結いの目の不如帰

あっちーね......。1日動き回ったあとのお風呂ってめっちゃ気持ちいい...。

観劇の記録

相変わらずネタバレ満載でーす。

※ 書いている間に日付がかわってしまった...。文中の「今日」は「7月20日」のことです...。

座席位置とか

昨日は珍しく弱音なんて書いてしまったが、まぁ今日見るから今日までにどうにかしたい...でもどうしようもない......と追い詰められた結果のことでした。ご容赦ください。

座席は1階前方の下手。ちょうどではないけれど通路が近くて、色んな人がびゅんびゅん通り過ぎて行きました...。近い~! 後ろの方からズダダダダダって振動が近づいてきて、真横を通ったところに見とれていたらちょっと遅れて風がブワッて追いつくのが何度もあってそのたびにびっくりした。

でも2幕頭の長めの通路演出シーンは上手になってた...ちょっと期待してたのに...そこだけ......(ちょっと落ち込む)。

近いっていいよね...。いろんなものがよく見えた。

雑感

明治座ぶりの刀ステなわけだが、1ヶ月半ほど前に見たのとは全然違う作品を見たような気がする...。ここまで長い公演期間も初めてだし、こんなに間が空いてもう一度見るというのも初めてだ。ここまで変わるものなんだ...! なんか、話は知ってるけど舞台作品としては初見くらいの姿勢で見てしまった。原作のストーリーがちゃんと?ある2.5次元作品と同じような感触だった。2.5次元舞台を原作としたの2.5次元舞台...? 混乱してきた。

とはいっても、今日は見るまでにめちゃくちゃ逡巡した。なんならうっかり新幹線に乗って涼しいところにでも行こうかと思うくらいには迷った。新幹線で行ける範囲に涼しいところがなさそうだったから諦めたけど。なんかね、わかるとかわからないとか以上に、見るのが怖かった。どういう理由で怖いと思ってるかはわからないんだけれど、とにかく怖かった。

でも、私が何をどう考えようとも、幕は開くし、物語は前に進むしかない。受け取ったものに対して、私が何を考えたかをひたすら突き詰めるしかない。そんな当たり前の原点に立ち戻った気がした。

思ったこと箇条書き

  • 推しさんちょっと痩せた気がする
  • 最後の手合わせでの2人の言い方が全然違って感情が全力でぶん殴られた
    • やっぱり「ひろきくんとの殺陣が楽しい。ずっとやっていたい」っていうコメントを思い出してならない
    • 三日月がいなくなった後、手を叩きつけるところに居合わせた(わりとレアらしい)
  • どこのシーンか忘れたんだけれど(まんばちゃん真剣必殺後)、息があがって「ハッ、ハッ」って肩が動いていたのが、一瞬で収まったところがなんとなく心に残っている
    • 息の音が直接聞こえたからかなぁ...
  • 鵺ちゃん(時鳥)が「かたな」と言う前に必ず吃る(間があく)のが気になった
    • 「ぼくは、よしてるさまの......k、かたなだから」みたいな
    • 名前をもらってからは吃らない
    • 唯一の例外は多分「ぼくのなかにはたくさんのかたながいる」みたいな台詞(名前をもらう直前)
  • 刀剣男士にとって「記憶」ってなんなんだろう
    • 「僕の心」「俺の心」って頻出するけれど、それはどこから生まれたものなんだろう...?
  • テレ東特番で抜かれてたシーンが「ここか!」となるものばかりでちょっとうれしくなった
    • 円盤が出る前からバクステががっつり見られるなんてめっちゃ幸せだなぁ
  • カテコで三日月とまんばちゃんの視線が合うようになった
  • 一方私は歌仙さんと目が合った(気の所為体操)
    • お辞儀する直前に「ありがとう」って口だけで言ってた気がして、???って見てたらバチッと合った(気の所為体操)
    • とろける笑顔が素敵でした
  • 歌仙さんの草履が脱げる事故(マグロミュージカル)

お焚き上げコーナー

初日からうだうだと考えていたけれど、今日見て「やっぱ違うな」と思った考察をお焚き上げるコーナー。三日月がループしてる理由について。

まんばちゃんが「次は俺が勝つ」と言ってしまった「から」、三日月が自分の意思にかかわらず時間軸を繰り返すことになったんじゃないか...?と思ったことがあった。

刀剣男士という存在は、刀剣にまつわる歴史(物語)を具現化したものだと考えている。人間が刀剣に対して「かくあれかし」と願い、託してきた「心」が、巡り巡って人の形になったら、刀剣男士になる。虚伝でも似たようなことを言ってたしね。本丸襲撃後も、小烏丸や大包平が不動・長谷部・まんばちゃんに対して「どんな心を寄せた?」と尋ねているから、刀剣男士という存在にとって、他者からの「心」は必要不可欠なのだろう。

で、問題の手合わせで、まんばちゃんは三日月に「次は俺が勝つ」と言う。勝つためには戦わなければならない。だから、まんばちゃんは三日月に「もう一度戦いたい」という「心」を託したことになる。この心が三日月の物語に組み込まれたことで、三日月は過去に戻らざるをえなくなった(自分がいなくなる以上、同じ時間軸で再戦は叶わない=過去に戻るしかない)んじゃないか...ってことを考えていた。

でも今日見てみたら、まんばちゃんが「次は」って言う前に、三日月が「またこうして...」と再戦を願っていたから、この説はボツです。刀剣男士は他者からの「願い」や「心」を受け取って成り立つ、というのはわりとキーポイントな気がするんだよな...。

かくあれかし、かくあれかし。

どんなに行き詰まろうとも、物語は前に進むしかない。這いつくばってでも言葉を絞り出すしかないんだよなぁ。がんばろう。