行く末トーキー

はじめからはじめよ

復帰 ― 舞台「刀剣乱舞」悲伝 結いの目の不如帰

荒牧慶彦さん、舞台復帰おめでとうございます。この日、この公演を劇場で味わえたこと、心から幸せに思います。

観劇の記録

  • タイトル:舞台「刀剣乱舞」悲伝 結いの目の不如帰
  • 日時:2018年6月2日 12時(初日・初回公演)
  • 場所:明治座

さて、いつもの注意いくぜ~。

明治座、京都、福岡、青年館、銀劇、ライビュ、配信、円盤…どの手段でも、これから悲伝を見る人はこの記事を読まないでください!!!!!!!!読むなら!見てから!お願いします!

劇場などについて

薄ミュぶりの明治座~! 今回開場時間早いし、ロビー内物販もあるし…と余裕こいて劇場についたらどこもかしこも大行列でびっくりしました…。ロビー内物販、3階でやってるんだけど、待機列が4階上手奥の通路まであるってどういうことなの……。明らかにキャパが釣り合ってない。初日だから? 初日っていっつもこうなの? 結局開演前に物販が間に合わず、休憩中*1や終演後も無理で、TDCで買いました(TDCの配信は見てない)。TDCも大行列だった…。何をするにも最低30分待ちで、なかなかしんどい1日でした。でも、ジョ伝の時みたいに物販即売り切れ再入荷未定!カオス!ってならなくてよかった。あれ地味にトラウマ…。

座席は1階のちょっと後ろの方、ちょっと上手寄り。斜め後ろあたりに末満さんの姿が見えて勝手に緊張しました。あそこから見てるんだなぁ。ライビュ用のごっついカメラがドーン!ってあったのもびっくりした。バズーカっぽかった。

雑感

なんか、こう、ちゃんと受け取れてない感がある…。終演直後は「え?!なんで?!?!?!?!」って心の中がめちゃくちゃざわざわした。今もこうして記事を書くためにいろいろな部分を思い出そうとすると、どこかちぐはぐというか、噛み合っていないというか、消化しきれていない感じがして、なかなかうまい言葉が出てこない。

刀ステシリーズの集大成と出たとき、これまでの伏線が回収されるのかなと思った。まーしーさんのインタビューで「僕たちがたどり着きたかった場所」という一文を読んだとき、それはきっと、完膚なきまでに完璧な完結なんだと思った。

それと、今回描かれるのはある意味、僕たちが舞台『刀剣乱舞』として、カンパニーとして、作品としてたどり着きたかった“場所”なのかもしれません。

【2.5次元インタビュー】和田雅成、「僕たちがたどり着きたかった場所」を描いた舞台『刀剣乱舞』最新作への思い | エンタメOVO(オーヴォ)

荒牧さんを好きになる前から、筋金入りの古参原作ファンで、荒牧さんを知ったのも刀ステがあったからだ。荒牧さんが靭帯再建手術を受けて、復帰作がこの作品なのも嬉しいし、この作品の行く末を見届けたいと強く思った。だから、自分の信念(初日は避ける・円盤を積む枚数の制限)を曲げてでも初回を抑えた。前日(というか当日深夜)まで神経が高ぶって眠れず、なんとなく別作品の映像を見るなどして過ごしてしまった。どうにか寝て、起きて、明治座についた瞬間に少しだけ涙が落ちるくらいには、この作品を心待ちにしていた。

その時考えていた、私なりの予想は完璧に裏切られた。

それがよかったのか悪かったのかは、私にはまだ判断できない。まだ消化しきれていない。ジョ伝のときも似たようなことを考えたのだけれど、ジョ伝はあの話の中で一応オチがついていた。想像もしていない方向へ力強くぶん投げられたけれど、吹っ飛んだ先にはちゃんとクッションがあった、みたいな…。でも今回は、ふっとばされたというより、じりじりと追い詰められ、気づいたら奈落一歩手前にいる、ここから一歩でも動いたら戻ってこられない、という感じの衝撃だった。じわじわと蝕まれるようで居心地が悪い。でも、…でも、この話はこうにしかならなかったのかもしれないな、という諦めもある。

虚伝から始まり、悲伝に至る刀ステ本丸の物語は、開くことのない花だったのかもしれない。

この物語の「行き着く果て」はどこにあるんだろう。こんなところにたどり着くために、…戦ってきたんだろうか。

三日月が丁寧に育ててきた「まんばちゃん」という花は、今回「も」花開くことなく終わってしまったんじゃないか、と思う。刀解に抗いつつもなお、まんばちゃんを圧倒する強さを持つ三日月宗近

円環の行き着く果てで戦う2人の姿を見ながら、荒牧さんが「拡樹くんとの殺陣が楽しい。ずっとやっていたい」と言ってたなぁ、となんとなく思い出した。そこにいたのは鈴木拡樹と荒牧慶彦ではなく三日月宗近と山姥切国広だけど、この2人はずっとこうして戦い続けているのかもしれない。初めはただふとしたきっかけだったのかもしれないけれど、まんばちゃんの「今度は俺が勝つ」という約束を起点に、三日月は円環に閉じ込められることになった。三日月をそこまで思わせたのって、どうしてだったんだろうなぁ。

刀とは何か、物語とは何か、歴史とは何か、彼ら刀剣男士は、私(審神者)はなぜ戦うのか。そんな、刀剣乱舞の根源に関わる問いを次々に投げかけられた。刀は、刀剣男士として自らを振るう力を得たとしても、誰かに振るわれたいと願う存在なのかなぁ。

三日月の物語が、掴めそうでつかめなくて、とてももどかしいところにある。そう、「もどかしい」だ。今感じているこれは「もどかしい」と表現するのが一番近い気がする。わかったような気になるのは簡単だけれど、そうしちゃいけないと思う。私はまだわかっていない。何がわかっていないかもわからないけれど、わかっていないという実感だけがここにある。それがとてももどかしい。

その他なんか考えたこと

  • 刀剣男士、厨に入るとミュージカル始めてしまう説

    • とんちゃんの有効活用
    • あのBGMが聞こえた瞬間に客席が沸いたのが好き
    • シリーズ通して見てたからわかる笑いどころ、というか
    • ボードが出てきたときの私「髑髏城かな?」
  • 時鳥~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!

    • 時鳥が好き
    • 最初のたどたどしい頃も、名前をもらって急成長した後も大好き
    • 折れた時は泣いた
    • ブロマイドください
  • 私の愛刀、真剣必殺すると「誰?」となりがち問題

    • 推しさんも例外ではない
    • 布を取るとほんとに一瞬「誰?」ってなってしまう
    • 本当にかっこいいし大好きな刀です
  • 極めると刀がライトセーバーになってしまう

    • 若干気になる
    • 長谷部はともかく不動は光らないでしょ…
    • そのへんは想像で補うし、無理に光らせなくてもいいんじゃないかなぁ
  • 真剣必殺大サービス

    • せりあがるところ好き
    • ドスケベインナーーーーーーーーーーー!!!!!!
    • 必殺技ーーーーーーーーーーーー!!!!!
    • \細かいことも気にして/
  • オオカネヒラ

    • 馬鹿やってた
    • でも「天下五剣」としての三日月に踏み込めるのはオオカネヒラしかいない
    • うぐまるとのペア感が理想の古備前でしっくりきた
  • ちちうえ~~~~~!

    • かわいい
    • 両刃造りを活かした殺陣めっちゃ好き!
    • 真剣必殺の時の袖どうなってるんだろう
  • 翔さん

    • いた。
    • エフェクトありでも声が聞き分けられた自分にちょっと引いた
  • EDが勝鬨の歌(アレンジあり)なのが「円環」を表しているのだろうか

    • 「またいつぞや、始めよう」で鳥肌立った
    • 「また」繰り返しが始まる……
    • 最後に顕現した三日月宗近は、どこの時系列なんだろう?
  • 歴史を変えることは不可能なのか

    • 可能とも不可能とも言えない気がする
    • 戦うための大義名分というか、理由というか、動機がほしかったのかなぁ
    • ただ「使われるだけの存在」でありたかったのかもしれない
    • 三日月の物語は、まだ終わっていない

まだまだ消化不良だ~~~~~~~~~~~……まだチケットあるから、今度こそ受け止めてみせる。

*1:お手洗いだけで15分ギリだったから、せめて20分はほしいなって思いました