行く末トーキー

はじめからはじめよ

「俺の」 ― 舞台「刀剣乱舞」維伝 朧の志士たち

というわけで(?)、2019年現場納めは刀ステでした。初めての赤坂ACTシアター

鑑賞の記録

赤坂ACTシアター、駅から近いし、周りに成城石井あるし、使える駅も複数あるし、お手洗いもたくさんあるし、なによりちゃんとした劇場でいいところでした。

終演後の出口が1階の1箇所しかないのがちょっとなーポイント。ぎっちぎちだった。

座席位置

2階上手。感覚としてはシアター1010に似てる。列ごとにしっかり段差がついてるから前の人に被って見えない!ってことはない。ただ、立つと結構高く感じる&1階の中通路を使った演出はほとんど見えない。

雑感

初めて見た時はもう1幕ラストの「奴」に全てを持っていかれたので記憶があやふやになっていました。今回は事前に構えられたからまだ……マシだった……かな……。

「奴」、顔が多分マスクなんですよね。声も加工されているとはいえ本人で、マスクのモデルも多分取られてる。出演してるようなもんじゃん、もう。しっかり修行しといてくれよ。

それはともかく。本当に記憶が吹っ飛んだから、初見と同じくらい新鮮な気持ちで見てた。ストーリーこんなだったっけ?!ってびっくりしまくった。いかに衝撃が強かったかを1ヶ月遅れで知る。

維伝は、陸奥守吉行が「自らに託された」物語を「自らが語る」物語に変えていく話だなぁ、と思った。ラスト、むっちゃんが肥前くんに「前だけ見て進め」って言うところで、肥前くんの「それも前の主の言葉か」みたいなツッコミに対してむっちゃんが「今はわしの言葉じゃ」って答える。ここめっちゃ好きなシーン。ジョ伝でも、過去の苦い敗北を乗り越えたまんばちゃんが「これは俺達の物語だ」って言い切るシーンがある。人から寄せられた思いではなく、自分が経験した「物語」。自分がその場にいて、何を見聞きして、どう感じたのか。それを自分の言葉で語れるようになると、刀剣男士として1つ強くなれるのかなぁ、みたいなことを考えた。

となると「奴」の行動原理は多分正しいんだよな。なんで「奴」があんな状態になってるのかはともかく、たくさんの物語に接して、自分の言葉で語り直す過程は、(少なくとも刀ステ世界の)刀剣男士を強くするために必要なことだ。刀ステ本丸の主もそれが分かっているから、特命調査を引き受けつつむっちゃんを強くしようとする。

じゃあ「奴」とむっちゃんを分けたのはどこかと言えば、推測でしかないけれど「強くなりたい」と願う理由や目的なのかもしれない。むっちゃんは刀の本能=歴史を守るために強くなりたいと思う。うーん……そこまで言い切れないかもしれん。ともかく、強くなることに疑いを持っていないのは確かだと思いたい。けれど「奴」は三日月宗近を救うために強くなりたいと思っている。本能から外れた願いを持ってしまったがゆえに、奴は「奴」になってしまったのではないかなぁ、と。

となると、今修行に出ているまんばちゃんが「奴」になるルートも残されてるんだよな。

うわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~(発作)

これから誰がどうなっていくのか全く読めない。ついでに言えば東京ドームで何するのかも読めない。まんばちゃんは出るのか、出るとしたらどっちの状態なのか。まさか東京ドームで極お披露目とか……言わないよな……??????(模造刀を構える)。帰還はちゃんとステの中でやってほしいです。

咀嚼すればするほど「あの人のあの台詞、ここに繋がってるよな」とか「もしかしてこういうことか?!」っていう気づきがあって楽しい。「奴」の存在に慣れたらそのへんをもっと掘り下げていきたいのだが……いつになることやら……。

上から見ると舞台装置の動きがえげつなくてヒヤヒヤした。ぐいんぐいん動く。最後まで怪我なく戦い抜いてほしいです。

では、みなさん良いお年を~!