行く末トーキー

はじめからはじめよ

先輩と後輩 ― まっきーとけんたのらいぶ

2022年現場納め! お疲れ様2022!

参加の記録

  • タイトル:まっきーとけんたのらいぶ
  • 日時:2022/12/28 17:00
  • 場所:パシフィコ横浜 国立大ホール

チョコ、1日4枚(1種類1枚ずつ)食べてるんだけど全然減らない。誰かにあげたいけど会う人もいないし、いたとしても多分みんな同じ悩みを抱えている。世知辛い2022。

雑感

何かの作品の派生ではなく、シンプルに「アーティストのライブ」と呼べるものに参加したのが数年ぶりだった。メン地下?みたいなユニットのライブを見たのも4年くらい前、誰がどう見ても「ライブ」と呼べるのは……まさかの2012年*1若俳おたくとしての自我が芽生える前だった。

歌って踊るコンテンツにあまり興味がない。アイドル的な存在にハマったこともない。「まっきーとけんた」というユニットにもそこまで思い入れはなく、CDは買うけど1回通して聞いた後は引き出しへ……という感じだった。今回のライブもアルバムについてきたシリアルがもったいなくて「当たったら行くか~」程度の熱量だったし。

でもさすまたペンライトは買ったよね……。ニコ生で話してた時は冗談だと思ったのに実際出てきちゃったら買うしかないじゃん。専用ペンラ持ちたくない派だけどこれは買うしかなかった。マッサージにも使えるので明日からこいつは光るマッサージ棒です。討伐にも使える。ヤーッ

それはともかく。

行ってよかったな~ってじんわり暖かな気持ちになった。何もかも忘れるくらい楽しいとか、興奮したとかではなく、ただしみじみと嬉しかった。

私が彼を知った時、荒牧さんはどちらかというと「後輩」だった。共演者には年上が多くて、みんなからまっきーまっきーと可愛がられていた。いじられていたとも言う、かもしれない。

時間が経つにつれて、座組の中でも年上とみなされることが増え、周りからも「まっきー」ではなく「まっきーさん」と呼ばれるようになった。デビューが遅いせいか年下からも「まっきー」と呼ばれていた彼が、ちょっとずつ「先輩」になっていった。

水江くんが荒牧さんを「まっきーさん」と呼ぶ度に、なんとなくこの流れを思い出してしみじみとする。1人の人間が階段を駆け上がっていく様を見てきたんだなーと思う。

「先輩」になった荒牧さんは、だからといって何か大きく変わるわけでもなく、常に目の前の仕事と真摯に向き合い、周りへの感謝も惜しみなく口にする。でも、自分の影響力というか、知名度というか、そういうものを意識して使うようにはなった。その切り替え点みたいなものが「まっきーとけんた」には詰まっている気がする。アーティスト活動をするつもりはなかった荒牧さんが「けんたとなら」と指名してユニットを組んでCDを出し、ワンマンライブをする。水江くんは何度も「まっきーさんのおかげで」と言うけれど、荒牧さんのファンの自分からすると、水江くんこそ荒牧さんを「ライブ」の真ん中に連れてきてくれたと思えてならなかった。

好奇心旺盛でとりあえず何でもやってみる荒牧さんが、アーティストとしての活動は「やるつもりはない」と言い切っていた。たしかに、彼が1人で今日みたいなライブをやって、真ん中に立っているところはあまり想像できない。もちろんやるとなったら全力で取り組むだろうし、今日みたいなものでなくても荒牧さんらしい場になるとは思う。でもなんか違うなーとも思う。今まで見てきた「荒牧慶彦」がライブのステージで1人真ん中を張るところが今ひとつ想像できない。

一方、水江くんはなんとなく想像できる。今も個人で活動してるみたいだし(見聞きしたことはない)。「夢へのコード」でスタンドマイクが出てきて、ど真ん中で歌う水江くんは本当にかっこよかった。水江くんなら1人でもライブができそう。

1人ではできなかったことも、2人でなら。荒牧慶彦水江建太なら。これが「先輩」となった荒牧さんが選んで育てた結果なんだと分かるのが一番うれしいというか……うまくまとまらないな。多分、私が知った頃の彼なら「まっきーとけんた」は作れなかった。でも今はできる。水江くんというパートナーを見つけて、たくさんの人の力を借りてパシフィコ横浜でワンマンライブが開ける。少し前に10年間の結実を見たからか一層うれしかった。

ライブの中身もよかったな~。荒牧さんのボケを頑として無視し続ける水江くんを浴びた。あれはあれで鋼の意思が必要で笑った。でも険悪になることなく常にぽやぽやふわふわしているのが2人のいいところだ。でもまさか謎映像にまた遭遇するとは思わずまた笑った。作画コストと声のコストがだいたい釣り合っていて精神のバランスも取れた。こういうのがいいんだよこういうのが……なんだったんだろうなあれは……。

ダンスがちょっと違った感じなのもよかった。ハンドマイクをきちんと機能させないといけないせいか動きがちょっと緩めで、どの役でもバキバキゴリゴリに踊る荒牧さんのゆるめダンスは新鮮に映った。バキバキゴリゴリも好きだけど今日くらいの穏やかさも好きだよ。

アラ・くらげについているお花を「たまご?」と言ったり、テディベアがメタボではないかと疑ったり、荒牧さんはいつも通りだった。けくらげにベーコンを乗せたらそれはもうベーコンエッグなのよ。この人、グッズでぬいぐるみとか作る割に綿への愛着が皆無だよね。

わざわざ握るな。指に力を込めるな。乗せるだけでいい。

討ち取るんじゃない。

まぁそういうところも好きだけどさ。見る度に不思議だなーってなる。愛してくれとは言わないがとりあえず握るな。潰すな。

ライブを終えて会場を出たらイルミネーションがきれいで、帰り道の観覧車がきれいで、体験としての完成度が高かった。今年最後の現場がこれで良かったな~。アルバム聞き直すか。

*1:Bon Voyage/東京事変