Kステ、お疲れ様でした!
観劇の記録
- タイトル:舞台「K -MISSING KINGS-」
- 日時:2017年10月29日 17時(大千秋楽)
- 場所:天王洲銀河劇場
いつも通りネタバレしかないです。…この注意書きいるかな? なんか蛇足な気がしてきた。
座席位置
ぶっちゃけていいかな
— みやま (@mym_talkie) 2017年10月29日
最前席で死にそう
以上。
いつも観劇直後にブログ記事上げてるしそれまで我慢しようと思ってた。しかし劇場に入って席についた途端生命の危機を察したので言わざるを得なかった…。何かあったらその場にいるだろう誰かに死体を搬送してもらいたかった。というか前説から死んでた。カテコ終わってから生き返った。
いつものリストに入ってるので若干上手寄りです。そこらへんの運は変わらない。むしろ豪運なんじゃないかと思い始めてる。
ライビュもあったってことは自分の後頭部が時々ビューイングされてたのかな…なんか粗相とかしてたらやだなぁ…迷惑かけてたらごめんなさい…。一応身じろぎとかは絶対しないように頑張ったので…なにとぞご容赦ください…。円盤にも後頭部入ってるのかな…それは嬉しいような困るような…
今日って、荒牧さんとはじめましてした日(2016/12/29)からちょうど10ヶ月なんだよね。はじめましても銀劇(刀ステ再演)で、そのときは見切れ席だった。それが10ヶ月でここまで来たのかーと思うとちょっと感慨深い。まだまだ新規の分際で何言ってるんだって話だけどね。10ヶ月って短いようで長いようでやっぱりあっと言う間だ。
雑感
最前列は近い(あたまがわるい)。
ほとんどすべての台詞が肉声で聞こえる。拾われないようなささやかな息遣いまでわかる時がある。段から跳び降りたときの衝撃が足元から伝わるし、大勢で駆け抜けたあとは風を感じる。汗が滴るのも見える。手が震えているのもよく見える。あと若干照明が眩しい。
どうしようもなく近くて、でも絶対に遠い。近いからこそ、絶対に超えられない距離があることを突きつけられながら、本当に文字通り見届けるしかなかった。
一番そう思ったのが、クロの愛刀「理」が折れたときだ。何も遮るものがなく、じっと注視していたから、折れる瞬間をはっきり見た。その瞬間に荒牧さんがどういう表情をしてたかも見た。一度はっと目を見開いたあと、紫から一瞬だけ目を逸らし、次の瞬間には目を細め歯を食いしばって向き直った。あれが一瞬の出来事だったとは思えないくらいよく覚えている。鍔が舞台ギリギリに落ちた。本当に、少し手を伸ばせば届く距離だった。折れたまま1回斬撃が入ったあと、折れた刃の部分を左手でつかみ、右手に残った柄とまとめて持ち替えて、殺陣が続いていた。
本当に、ほんの少し手を伸ばせば届く距離で起きたことだったんだ。
けれど私は手を伸ばせない。なぜなら彼らは「役者」で、私は「観客」だからだ。私が信じると決めている人はこんなにも近いのに、こんなにも遠いところにいる。私は彼がなすことを見届けるしかできない。何が起ころうと、私にできるのは受け止めるか拒否するかの2つしかない。あんまりにも非対称な関係だ。彼らはそれが仕事で、私は正当な(公式が決めた)価値を支払ってそれを見ている。とはいえこんなのってあんまりじゃあないか…もっと何かできることはないのか…? 渡したものに対して届いたものが大きすぎる。受け止めるだけの技量が足りない。1回1回を本当に身を削るようにしている彼らに対して、私はあんまりにも受動的すぎる。なんなら、昨日や一昨日に見逃した点について「まだ次があるし」と思っていた部分がある。今思うと失礼すぎて恥ずかしい。舞台は生物、何一つとして同じことは起こらない、と知っている。だからこそ複数回見られるよう手を尽くすのだけれど、そこに安心してしまって、彼らの表すものを全力で受け止めてなどいやしないのだと突きつけられたようだった。見届けるしかできないのに、それすらまともにできていなくて、本当に私は何をやっているんだろうと……。今の気持ちを簡潔に言うなら、呆然、という言葉が近いのかなぁ。もう少し考えてみたい。
間近から受け取る舞台は、ほんとうに、ほんとうにすごかった。言葉が出ない。役としての再現度とかじゃなくて、あの場を成立させるための熱量とか、そういうものをガンガン浴びせられた。ほんの80センチ*1先で広がる別世界。どんなに近づいても完全に混じり合うことができない距離があって、彼らはその距離を超えるために全力を尽くしている。表現し得ないものをどうやって想像させるか、その挑戦が常に続いている。そう考えると舞台という場はものすごく面白い。受け止めきれていない自分が本当に悔しい。
初めて、一番近くて一番遠いところで見たのが、荒牧さんを通して知ったKステで、彼が座長の公演だったことがとてもうれしい。2回め?のカーテンコールで出てきたあたりで、目を閉じて上を向いていたときの表情がとても眩しかった。私が信じると決めた人はこんなにも強い。信じると言葉にしたからにはそれに応じられる自分でありたいと願った。
その他箇条書き
- ネコの服にポケットが存在する
- 落ちた鍔をちょっと踏む→気づく→拾う→ポケットにしまったのでポケットの存在に気づいた
- あの服意外と機能的だな
- アンナの服にもポケットが存在する
- 伏見から渡されたカンペをしまうところがあった
- クロの台詞で2番めに好きなのが「ネコ!」→「にゃ!任せるにゃーん!」のところ
- 初対面では不審者扱いだし今も振り回されているけれど、ネコのことを信頼してるんだなーとわかるので好き
- ネコならどうにかするだろう、という信頼が呼びかけだけにこもってるのが良い
- ネコかわいい…養いたい…
- 入場者特典でネコもらえたときはガッツポーズした
- 基本好き勝手してるんだけれど、だからこそ「クロスケ!シロにもう1回会うんでしょ?!」のところの表情がぐっと来る
- クロのコーヒーにオレンジジュース混ぜてたのは笑った(ここ日替わりらしく毎回違うことやってたのがネコらしくて好き)
- ネコもネコなりにクロのことを仲間だと信頼してるんだろうなぁ
- ア゛ン゛ナ゛ち゛ゃ゛ん゛か゛わ゛い゛い゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛
- OPでビー玉を覗き込んで振り返る瞬間の笑顔プライスレス
- 薄ミュのときも思ったけれど、ふわっとした幸せそうな笑顔が本当に素敵…
- シロクロ忠誠シーンで手をとりあうところが本当に息もできないくらい綺麗
- 恐る恐る手を伸ばして、掴んで、目を合わせてからふっと笑うまでの流れは何度でも見ていたい
- その後手を離してしまうところのシロの表情がものすごく悲しそうで、2章ではそんなことなかったのに…シロ…クロのこと心配してるのかな…とこっちが泣きそうになった。というかちょっと泣いた。
- そのときクロは後ろを向いているからどういう表情をしてたか伺えないのも良い
- 最後にビー玉を覗き込んでシロを見た瞬間にもふっと笑うんだけど、その表情がここのシーンとそっくりで…もう…シロはクロにとっての王であると同時にクロにとって初めての友達なのかもしれないなって…
- 紫ちゃんが紫ちゃんである理由
- 仕草が私の想像する「佐々木喜英の演じる御芍神紫」その人だったからもう本当に紫ちゃん!!!!!!ってなった
- 目を伏せがちなところとか、普段は口元があまり動かないんだけれど、決めるところできっちり決めてくるところとか
- 守時さんの口と佐々木さんの声がぴったりだったの、もしかして守時さんに佐々木さんが憑依していたのでは…? 結構早口の台詞もあったのにほぼ常にぴったりでぞくっとした
- ミスターKステ
- 昨日のカテコで礼をしたときに理の鞘が顔に当たりそうになってて、そっと手で抑えていたことを唐突に思い出した
- 今日のカテコで出てきた瞬間の表情がすごかった
- 若干悔しそうな顔で、頭を下げる瞬間に泣きそうになって、でも顔をあげるときには笑顔になってた…彼はほんとうにすごいと思う…影の主演だよ…
- ひでさんの言葉が嬉しかった
改めて、この作品に関わった方々、本当にお疲れ様でした。
そして、次回作期待してます。今度までには絶対に全力で受け止められるようこちらも精進します。よろしくお願いします。