行く末トーキー

はじめからはじめよ

舞台「ゲゲゲの鬼太郎」の感想(2回目)

ということで明治座の水を飲みに来たよ!

今日はロビーに「収録機材が入っています」というお知らせが貼ってあったので、もしかすると……もしかする……?かもしれない。もしかしないかもしれない。待つしかないのがつらいね。

鑑賞の記録

何をやるのか皆目見当もつかないアフターステージ回。東京は最初で最後になってしまった……。でもやれてよかった。

ちなみに本編終了後に5分ほど間を空けて、20分~25分くらい?だったかな。準備中は席で待つよう言われるけど、どうしても我慢できないとかであればお手洗いに走ってもよさそうではあった。17:30に始まって20:50に全部終わった。

うちわ等はともかくペンライトは1本あると楽しい。色はなんでもいいし、普通のキンブレ以外も様々な形のペンライトを見かけたのでとりあえずなんか色がついて光る棒を1本持っていくのがおすすめです。もちろん公式が決めたルールは守ってね。

明治座の幟は結局見れずじまいだった……悲しい。昨日は台風対策で出してないだけかな~と思ったが今日もなかったから、中止期間に片付けちゃったのかもしれない。先頭ではためく幟は殺陣まつりまで持ち越しだ。

アフターステージがあるせいか昨日より埋まってた。ぽつぽつ空席は見かけたけど1階2階はほぼ満席じゃないかなぁ。3階は見えなかったから分からない。

初めて2階の正面に座った気がする。左右も含めて2階席そのものが初か……? 可もなく不可もなしって感じで全景がストレスなく見えた。というかこれが普通なんだよこれが! 1階席より舞台の奥行きが見渡せたから、場面転換をじっくり眺めたりした。

雑感

見ると滋養的なものが全身に染み渡る感じがして、観終えると「いい作品を見た……」と満足感に浸れる。妖怪が出てくるけどそれ以外は日常そのもので、ハッピーエンドとも言い難くて、それでもどこか希望は残る。とても上質に練り上げられた話だった。

親父殿の愛らしさを欠片も見逃したくなくて親父殿定点してたら、鬼太郎が裏で糸を引いていた。冒頭の茶碗風呂のシーン。お湯を足した後の手がずっとちゃぶ台の上にあって、ヤカンと茶碗の間にほそーい糸が見えるんだよ。物理的に裏で糸を引いている。鬼太郎の手の上で話すシーンは鬼太郎が頑張って手の平をもぞもぞ動かしている。

アナログ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!! 好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

石垣に乗せられた後は多分磁石か棒かでつついて動かしてるし、粉をかけられた直後に押し出されるようにして落ちる。思った以上にアナログすぎて笑顔になってしまった。こういうの大好き。

元気な一反もめんはちょっと元気がありすぎて棒が取れるし、リモコン下駄のワイヤーはものすごく目立ってるし、一人二役の切り替えも舞台上で行う。こういう「見えないフリをするもの」が好きすぎて始終ニコニコしてた。今気づいたけど「見えないフリをするもの」っていかにも妖怪っぽいよね。題材からして相性がいいのかもしれない。

アフターステージ

歌2曲(舞台のEDとOP)+トークトークは「父さんボックス」の中にある親父殿の分身(カプセル)を出して、その中にあるお題について話す形式。親父殿の声は全部前撮りなのに鬼太郎との会話が成立しててすごいし、鬼太郎の席を用意しない親父殿もかわいい。

何が始まるのか誰もわからない状況で、ちゃ~んこ~ちゃんちゃんこ~って1人歌いながら出てくる鬼太郎。なんとなくペンライトを振る客席。不思議な一体感があった……鬼太郎にペンライトを振る日が来るとは……。その後徐々にねこ娘・ねずみ男・砂かけ様(兼まっきーの母)・天邪鬼リンが揃ってイベントが始まった。というかこの曲のタイトルは……何……? いろいろ調べてるんだけど一向に分からない。カーテンコールの時に流れる歌です。

格好はそのままだけど中の人としてのトークなので、七海さんが「給食に納豆が出て……」と話した途端にびっくりする浅野さんと藤井さん(関西出身)とか、作中で鬼太郎に渡されるランドセルを背負ってみる上坂さんとか、舞台の上とはまた違った魅力に触れられる時間だった。というか給食に納豆出るよね?!?!? あの時拍手したのみんな茨城県民とかじゃないよね?! あそこでギョッとした空気が流れるのは逆にびっくりだよ。

裏話もちょろっと聞けた。水木のおじさんと別れた後に鬼太郎が泣きじゃくるシーンで、ねずみ男は最初ただ声をかけるだけだった。しかし稽古終盤頃に藤井さんの提案で涙を拭うことになって、けれど半年風呂に入らないねずみ男がキレイなハンカチを持っているのはおかしいとなり、丁寧に汚されたハンカチが生まれたとのこと。見た目はものすごく汚いけど毎公演ちゃんと洗ってるから安心してほしいって言われた。キレイな汚いハンカチ。

本当は一緒にご飯食べに行ったりしたいんだけどねぇ、と残念そうに話しつつもすごく和やかな雰囲気で、中止期間も乗り越えた座組の強さを感じた。できない時はできないなりに、やり方を探して関係を深めていったんだろうなぁ。

まだまだいくらでも聞いていられるけど、残念ながら時間が来てしまう。その瞬間にもったいないおばけがねずみ男に取り憑いた! 追い払うにはもったいないおばけの望みを叶えてあげないといけない! って流れで歌う。なんだこれ。ヒーローショーでももうちょっとマシな話を考えるだろうけどこのゆるゆる感がいい。

で、5人でゲゲゲの鬼太郎を歌う。この時にさ~~~~~荒牧さんがうっかり歌詞間違えて、もうダメだ~~~!ってなってしゃがみ込んだところに藤井さんが助けてくれて、なんだかいい感じに場が収まった。助け方もすごくねずみ男っぽいというか、みんなで「やっちゃった~~!」って笑っちゃう感じだったからあれが演出だとしても信じられる。でも多分あの間違いはガチ。終わりに近づくとポカが出やすいところは今も変わらないね。

何やるのかちょっと怖い部分もあったけれど、本編と同じくらいほっこりできたので無事に見れてよかったです! 東京千秋楽と大阪も無事に上演されますように! 見たい人がみんな見られますように!!!頼むぞ!!!