行く末トーキー

はじめからはじめよ

一分 ― 舞台「炎の蜃気楼昭和編 紅蓮坂ブルース」

ついに!ミラージュ!(個人的)初日!

イエーーーーーーーーー!!!

観劇の記録

  • タイトル:舞台「炎の蜃気楼昭和編 紅蓮坂ブルース」
  • 日時:2017年10月13日 14時
  • 場所:THEATRE 1010

記事の後半はネタバレありだけど前半はつらつらと前日までのあれこれとかを書いていきます。ネタバレ入るときは注意書き入れるのでご安心ください。

原作の話

昭和編の紅蓮坂ブルースまで読んだ。涅槃月も読んでからにしようかなって思ったけれどちょっと気力とかMPとかそういうものが足りなかった。

ミラージュはとにかく読んでると精神をごりっと削られる感じがして、続けて読みたいけどそのための体力が足りない!ってなる。1冊読み終えたら次に入るまでに少なくとも1週間は休養が必要。でも読みたいから読んで死ぬ。今回は友人に貸す都合もあって悲願橋・紅蓮坂を続けて読んだんだけど読み終えたあとの自分の精神状態が本当にやばかった。「直江…」としか言えないマシーンだった。

直江が好きです(報告)。推しさんがやってたからとかそういう話じゃなく直江が本当に好きです。景虎様と……幸せになって、って書こうと思ったけどなんか違うんだよな。こう、なんともいえない。そんなところが好きです。本編も読んでないにわかですみません。でも直江が好きです。

本編や邂逅編・幕末編も読みたいなーと思ってるんだが書店にもないし図書館にも置いてないし入手する機会がなさすぎてつらい。総集編とか豪華ハードカバー版とか出ませんかね? Kindleで買え? はい…端末から買います…。

前日までの話

なんでかわかんないんだけどものすごくわくわくしてた。推しさんは出ないのに。ビジュアル公開されればじっと眺めてため息をこぼし、キャラショットがあがれば胸が高鳴ってた。前日も公式ブログで舞台写真公開されてうわ~~~楽しみ~~~~!てなった。若干眠れなかった。小学生か。なんでこんなわくわくしてたんだろう、謎! でもすっごくいい感じだ。楽しみなことが待ってるっていいことだよ!

いやでも眠れなかったのは某方の飯テロとか飯テロとか飯テロのせいもあったと思う。寝る前の飯テロ、ダメゼッタイ。昼食はKFCの和風チキンカツサンド?でした。唐揚げがなかったんです。明日こそ唐揚げ食べる。

劇場とか座席とか

だいぶ通い慣れた感あるシアター1010。だけどやっぱり遠い~…劇場そのものは好きなんだけどとにかく遠い。あと場内の動線がいつも謎。今回の物販待機列は階段側に伸びてた。

あとね、今はBSPのチケットホルダを使ってるんだけど、劇場で全く同じもの持ってる人がいてちょっと嬉しかったー。鐘ヶ江さんが好きな方かな。ハッッてなった。

席は1階のど真ん中ちょっと上手寄り。相変わらず上手の神に愛されています。愛が重い。下手の神にも愛されたい。もちろんセンブロも大歓迎です。愛されたい!愛されたい!

雑感(ネタバレ無し)

「戦場」とか「始まる前から空気がやばい」と聞いていたので劇場入ったあとの緊張がすごかった。見るだけなのにものすごく緊張した。確かに時間が近づいてくるとBGMの切れ目でシン...となって、次の曲始まって、あ、まだ始まらないのね、という感じで少しざわざわする、の繰り返しがすごかった。あれ話しながら気配を探ってるってことでしょ? やべぇところにきてしまった…!と1人ハンカチを握りしめてガッチガチになってた。これは劇場じゃないとわからないわ…。1010といえば、ソルシエの2幕頭、ざわざわしてるところにピアノの1音が響いて静まり返る、っていう空気も好きなんだけど、今回の気にしていないようでこっそり気配を探ってる、という空気も好き。みんな観劇の覚悟を持ってる感じというか…趣味を公言してない場であきらかに同好の士を見つけたときのお互いに流れる「おぬし、もしや…」という雰囲気というか…確かに空気が違うわ。ミラジェンヌの方々尊敬します。

そしていよいよ始まって、プロローグ的な部分が終わったあとのいつものオープニングでなぜか感極まってた。感情面のクライマックスが早い。あの音楽の緊張感が好き。否応なく視線が釘付けになる。あとね、「炎の蜃気楼 昭和編」て出るところで、2階よりも更に上から照明があたってる!ってわかる白い光線が好き。思わず見上げてしまった。2作品前のやつだけど雰囲気はこんなんだから見て。これ聞いた瞬間に昭和にタイムスリップする。平成生まれだけど昭和に行ける。劇場で聞くとお腹の底で何かが熱くなっていくのでほんっとーーーーーに期待が高まってわくわくする。条件反射かな?

www.youtube.com

リンク張るために探してたらうっかり見入ってしまった…。

本編。空気が濃い。視線がぎゅっと詰まってる感じがする。役者も観客もみんな自分がなすべきことに集中してて、誰かが欠けたら一気に崩壊しそうだった。他の劇でも「観客がいて初めて成立する」ってよく言うけど、ミラステは「観客がいなければ成立しない」ものだと思う。見られることで確実に何かが起きている気がする。先入観かもしれないけれどほんとにそう思う。

ネタバレにならなさそうな感想…うーん…。ネタバレっていうか、続きものなので瑠璃燕までの内容は出していきます。方向転換すみません。

あ、鐘ヶ江さんのアクションに惚れました。龍の羅針盤でこの人独特な動きする人だな~って思って12月を非常に楽しみにしてるんだけど楽しみ係数がさらに上がった。この人のアクション絶対こんなもんじゃないでしょ…。高坂弾正その人が掴みどころのない人で、宿体名もわからないし素性が知れない感じが好きなんだけど、あのアクションのお陰でさらに好きになった。マントがめくれ上がったまま立ち上がってバッと払うところとか。聞こえますか…12月…新選組…宵の章…楽しみにしています…(思念波)

景虎様の刀殺陣もうわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!(死)ってなった。政宗公とは全然違う。というか速い。甲冑ダイエットしてないから速い。今は機嫌が悪い…からの激おこぷんぷん殺陣かっこいいです。語彙が調伏された。

あと、全員に言えることなんだけど、手の表情がすごい。顔や言葉よりも手が雄弁だった。特に直江。景虎様に触れようとして手を止めるところ。夜啼鳥のときも同じような構図があったんだけれど、あの仕草が直江の本心を一番表してるように思う。振り向いてほしいんだけれど、振り向いたときの顔を見たくない、というか…本当は自分だけを見てほしいんだけれど、そんなことしたら自分の愛する人じゃなくなってしまう、という葛藤というか…直江…愛してほしいけれど自分をまっすぐに愛するあなたは私/俺の愛するあなたじゃない、というか…直江…うええええええええ直江えええええええええ!!!!!!!

持病の直江の名を呼び続ける病の発作が…!直江ーーーーーー―!!!!!!

ネタバレなしって無理だな、と思ったのでネタバレします。

雑感(ネタバレあり)

深刻な直江病すぎてつらい。美奈子に対してものすごい嫉妬を感じつつも自分がその立場にいられないことを誰よりも理解している直江がつらい。時間が味方してくれる、と思っているのにそれじゃあ自分をごまかせなくなっていくさまが見ていてつらい。直江が誰よりも救われてほしい。けれどどうしたらいいかわからない。つらい。直江ーーーーーー―!!!!!!

直江の独白で心中に直江病がぶり返したのでまともな感想がかけないんだけど本当に直江お前ーーーー!!平牧さんが本当はまっすぐで純粋な愛を持っている人だ、とパンフやアフタートークで言ってたのすごく救われたけど作中の直江が救われなさすぎる。景虎様の心を守る、という後見人にとって最大の役割のはずなのにそれが自分になし得ないことだってわかってる直江がつらすぎる。というかもう最後のあたりぐっちゃぐちゃになっててうまく聞き取れてないかもだけど、今作(原作)の中で一番好きなのがラストの「オレが最も信頼するのはお前だ」っていうのなんだけど劇中にありましたか…?原作貸しちゃって正確に引用できないのがつらい…。似たような台詞があったことは覚えてるんだけど「オレが最も」っていうこれが!!!聞きたくて!!!聞きたくて!!!つらい!!!!!この言葉こそ直江が一番欲していたんじゃないかな、どうなんだろう、って原作読んだときに思ってて…次回以降まともな頭で見ます…。

あと直江の家が燃えたときの慟哭に引きずられました。自分が生きることが自分への罰になるって実感と、本来関係なかった「笠原尚紀」を巻き込んでしまった後悔とがあの拳に詰まってた。というか直江が「笠原尚紀」に換生した理由というかきっかけ?って何だったんだろう。若いほうがいいってのはなんとなくわかるけれど…描かれてるのかな。やっぱ全巻読みたいな。Kindle買わないとな。ブギヴギのときにやどかりボレロで「笠原尚紀」を掘り下げた分このシーンの重みがすごくて…引きずられる…つらい…

つらいしか言ってない…

ラスト近くの「オレたちこそが虚像だ」と吐き捨てた景虎様に対して「虚像であってたまるか…!」と返したところの脆さも…なんか…手を伸ばしてそっと掬い上げたいくらいに大事だった…。蜃気楼ってそういう意味なのかなぁ…ってぼんやり考えた。怨霊と手を結べるはずがないって織田側を切り捨てるけれど、それって結局夜叉衆の未来も切り捨てることにつながっていて、現実で現代人として生きているはずなのにその実感を捨てなきゃならない、ていう苦悩がね、つらいね…。なんだろう、ハンドウが言うとおりに上杉景虎としての生を捨てて加瀬賢三として寿命を全うして、それでおしまいっていう生き方もあるんじゃないかと思うんだよ。初生人ってみんなそうじゃん? なんで生きるのかとか、使命とか、もうどうしようもないくらいに全うしたんじゃないかなって、引き止めたくなる。どうしてそこまでして走るのって、問いかけたくなる。引き止めることはできないことは重々承知だけれど、どうしてって問いたい。

それは多分直江がいるからじゃないかなってうっすら気がついた。うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーなおえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!(発作)

背を見せて、勝ち続けていれば直江は自分のことを見ていてくれる、という確証があるからこそ、景虎様は止まることができないんじゃないかなぁ…どうなんだろう…どうなんでしょうミラジェンヌの方々…私にはわかりません……ただ、直江と景虎様が救われることを祈るのみです…救いとは…?

直江病が深刻すぎてやばい。

鉄二もよかったなぁ…。千里眼が見破られたあとの発狂具合がすごかった。なんでか頭に焼き付いてる。そしてそれをトリガーに思い出す直江・景虎の調伏…! あそこの空間の使い方が神がかってた。全く違う場所で同じことをしているっていう効果が一番出てた。そう!舞台っていう制約を活かしたこういう工夫が好きなんだよ!!!!!

直江病が治らない。

あと2回見る予定なのでちょっとずつ感想を書いていこうと思う。ミラージュは本当にこっちの何かを削ってくるから…つらい……本編終わったあとに息が上がってたもん。どんだけひっそり息してたんだっていう…アフタートークも終わって立ち上がったら立ちくらみしたし。久しぶりにこんなに没頭した…。疲れた…見てるだけなのに疲れた……。見てるだけでこれだから役者さんたちは本当にすごい。尊敬します。

アフタートーク

織田主従と夜叉衆の7人。多分円盤にも入るから内容は割愛。五十嵐さんと平牧さんの謎の通じ合い具合がかわいかったのと、五十嵐さんの愛されっぷりがよくわかる回でした。木端神の扱いのせいで肩が上がらなくなる五十嵐さん。ノールックでいけるし!と宣言して失敗する五十嵐さん。長秀の飄々とした感じがよく出てたなぁ…そういえば本編でも鉄二の面倒見ろって言われたあとデコピンしてて、あ、この人そういうことしそう、って納得した。あとあれか、尻の犠牲を厭わない話か。あれは笑ったなぁ…本編は息を潜めすぎて息切れしたけどアフタートークは笑いすぎて息切れした。息切れしすぎである。歳かな?運動不足かな?

平牧さんが「400年生きてるってどういう感じなんだろう」って言っていたんだけれど、そういえばミラステって今回4年目だから1/100なんだね。4年間って長いようで短い。4年前何してたかなー。それを100回も繰り返すって、どういう感じなんだろう。確かに不思議。平牧さんは直江は成人換生して尚紀に引っ張られてるところもあるって言われるくらいだからやっぱり22歳くらいでいいのかなって結論を出してたけれど、やっぱりそれだけじゃあない気もする。1/100って1%だから、彼らの馴染む言葉で言うと「一分」なんだよね。ちょうど時間単位の「1分」にも通じるところがあって、案外あっという間なのかもしれないとか、覚えてることって案外少ないのかもって考えてしまった。

直江病が深刻すぎるので寝ます!おやすみ!