実家を出て初の繁忙期であたふたしています。大根は買ってないよ!
観劇の記録
- タイトル:Experimental Theater 「結合男子」
- 日時:2024/05/12 13時・18時
- 場所:日本青年館
仕事が忙しくて土日しか空いてなくて、さらに11日は別の予定があって動けず、今日1日に詰め込むしかなかった。でも終わってみたら主に日替わりパートの王道と例外の両極端に触れた気がするので良かったのかもしれない。
※ 絶賛はしていません
雑感
お……おお……?という感じ。原作ゲームは一応Switchでメイン部分だけ買って、恐らく誰もが(特定ルートを意識しない限り)通るだろう朔・栄都ルートをクリア済。私の中ではうまいこと取っ掛かりを見つけられず、今のところ他ルートは別にいいかなあ、ってところ。私は世界観や舞台設定がハマらないとキャラにもハマりきれないらしい。
分岐とエンディングの多さが売りのゲームを舞台化するにあたって、かなり工夫された脚本だった。1幕はがっつり共通部分、2幕は恐らくいろいろなルートから抜粋して再構成したもの。オチが弱いとは思ったけど、多分あれ以上進めると入れる要素を厳選しても破裂して収まりがつかないんだろうな。
演出も工夫されてた。デッドマターの表現とか、それぞれの元素術の使い方とか。ああ~なるほどな~ってなる。今回福澤さんががっつり振り付けに入るからか、戦闘や結合術のシーンもダンスっぽくなってる。ここに限らず、キャストそれぞれの強みを生かして見せ場を作ろうとしている工夫みたいなものをひしひしと感じた。
すごい考えて作られてるし、決して悪くはない。でも、そういう「よくできてる」っていう感想を持ってしまう自分がちょっと嫌だなとも思う。こういう風に見せたいんだな、って一歩引いたところから見るんじゃなくて、舞台上で描かれる世界に釘付けになって、没頭したい。夢中になりたい。座組として作品内でいろいろ試したいことは分かるんだけど、それはそれとして……なんだろう、率直に言うと、その実験過程ってこっち(観客)も付き合わなきゃいけないもの?って若干醒めてしまう。
フェイク終演というあまり好きでない演出が入ったのもマイナスに感じる。あれ嫌いなんだよな。自分の選択によって物語が変わりうることを示したいのかもしれないけど、一気にげんなりする。序盤にやられると気持ちの立ち上がりにものすごく影響する。とどろきサンバで無理やりエンジンかけないといけない。そんな負荷は別にいらんのよ。
くおんさんはさすがの仕上がりだった。オンステージして無茶振りして鞭振ってリボン振ってた。鞭、作中の得物では一番扱いが難しいやつだったのでは。普通に振るだけでもぶつかったりしそうなのに、巻き付けたり抑え込んだりと扱いが自由自在すぎて惚れた。リボン出てきた時は活きの良い一反木綿(ゲゲステ)を思い出した。ゲゲステアマプラ配信おめでとう。
てか立ち絵だと基本的に腰から上しか出てこないから、あんな膝小僧見える服だと思わずびっくりした。膝……膝だ……何年ぶりの膝……?って膝出るたびに心乱されてた。何年ぶりの膝だ? 十六夜さんとか六花くんは服装からなんとなく想像つくけど、くおんさんが膝出してくるとは思わんかった。久しぶり、推しの膝。いやマジ何年ぶりだ。いまだ心乱される。膝ショック。
ライト演出は客席だとよく分からんかったなぁ。ライビュ会場で振るペンライトみたいな感じで若干眩しいなとは思った。チカチカするとそっちに気が取られるし。基本的に客席に座る私は無でありたいタイプなので、そういう意味ではちょっと思ってたのと違った。
やろうとしてることは分かるし、悪くない試みだとも思うんだけど、そこに乗っかりきれない自分がいることも確かで。ゲームと同じく、差し出されたものをうまく受け取れていない。私とこの作品の結合に失敗している。どうしたら楽しめたかは、まだよく分からない。