行く末トーキー

はじめからはじめよ

真を改め ― ミュージカル薄桜鬼 真改 相馬主計篇

1年ぶりに! 春が! 来た!

鑑賞の記録

やっと春が来た! 長かった! (この記事は4月3日に書いています)

座席位置

前方の隅っこ。

隣がプレミアム席っていう位置取りだった。どちらかというと多少後ろであってもセンター近い方が嬉しいんだけどな〜。文句言わずにプレミアム席取れって話か。

雑感

作品の話

新生薄ミュだった。真改と銘打ってたけど、これまでの真改で演った土方篇とも風間篇とも違う、全く新しい作品だった。

もともと相馬篇はゲームでも後から実装されたルートがベースだし、薄ミュ無印(便宜上そう呼ぶけど公式ではない。初演斎藤篇〜原田篇)にもなかった話。だから何が起きるか全く分からない。シリーズものだけどシリーズものではないワクワクがすごかった。去年中止になった時はそれなりに落ち込んだし。

一応ルートの概要はWikipediaでさらっと見て、こういう感じで話が進むんだ〜程度には抑えていった。それがなかったら新キャラの連続で話に乗り切れなかったかもしれない。主人公の相馬主計もラスボスの三木もこれまでにはいなかったからね。相馬・野村・千鶴の小姓トリオも抑えておかないとだし。

見終えてまず思ったのが、相馬ルートって「千鶴が男だったら / 龍之介が新選組を抜けなかったら」っていうルートでもあったのかなぁということだった。羅刹になってもいまいち強くなれず、周りに助けられながら北上していく姿がそう見えた。これまでのルートだと「どの道を選ぶべきか」で悩むことはあっても「どうして強くなれないのか」で悩むことってほとんどなかったし。弱く、ごく普通の人間も確かに生きていたんだという草の根の強さがあった。

そんな感じで結構泥臭い話をしてるんだけど、毛利版に比べるとシュッとしているというか、スタイリッシュになった感じがした。何が違うんだろう? 曲調? 同じ題材でもこんなに違うものが出てくるんだね。こういうのも長く続くシリーズならではで楽しい。

あとね、なんと言っても鈴木勝吾さん演じるちー様を現地で見られたのは本当に僥倖だった。自分の中で「この人が演じるこの役を現地で見たい」対象がいくつかあって、勝吾さんの千景はかなり上位に食い込んでて*1。プロジェクト再始動も嬉しかったし、ちー様のキャスティングを見た瞬間リアルに声が出た。もちろん歴代の千景役もみんな好きだけど、彼はすごく特別で。初演土方篇と風間篇を見て薄ミュが刺さったって言っても過言ではないので。ヒトに見えて人間ではない風間千景の傲慢さというか、分かりあえそうだが絶対に交わらない矜持のあり方がど真ん中にズンと来た。だから「鬼としての名をくれてやろう」が入ったのも嬉しかった〜〜〜〜〜もう見たかったシーン全部盛りじゃん。人生の心残りがちょっと薄れてしまった。

作品とはあまり関係ないあれこれ

去年の11月に明治座でPPVV2見たのが、いわゆる「普通の劇場」の最後だった気がする。明治座が普通の劇場かは微妙な問題だが……まあ花道なかったし、席もちゃんとしたところだった(左右ではなかった)から普通といえば普通。で、年が明けてから3ヶ月ずっと豊洲豊洲豊洲そして豊洲と回りに回りまくってたから、今日劇場入った瞬間に「舞台がちいさい…………」ってなった。青年館もそこそこの規模のはずなんだけど感覚が完全にバグってる。

椅子がふかふかだし、前の列との間隔が(比較的)広めだし、頭が被らないし、何より回らない。客席にGがかからない。スクリーンの俯瞰視点で酔ったりもしない。すごい(すごい?)。ステアラの後遺症をまざまざと思い知らされた。

あと、地味に刀ステ天伝は暗転と呼べる時間がほとんどなかったらしいと気づいた。場面転換のために暗くする必要がほとんどないもんな。今回の薄ミュが暗転多めだったのか、それともやはりこれも後遺症なのかは分からない。

とにかく全ての基準がステアラナイズドされてしまっている。治すの苦労しそう……困ったなぁ……。

*1:トップは推しさんの直江。その次くらいにちー様と矢崎広さんの土方が来る