行く末トーキー

はじめからはじめよ

【ネタバレなし】刀ステ天伝で字幕眼鏡を借りてみた話

借りようか迷ってる方の後押しになれば幸いです。

※ 全部個人の感想なのでそのへん差っ引いて考えてください

結論から言うと

話の筋が分かった状態で補完目的に使うのはいいが、初回観劇時に着けるものではないなという印象でした。

ただ、字幕でなければ分からない情報もちらほらあったので、何度か見て余裕が出てきた時に着けるのは十分アリです。いつもなら戯曲が出るまで待たなきゃいけないような情報が手に入った。

字幕眼鏡とは

ステージアラウンドで借りられる眼鏡。かけると劇中の台詞が字幕で表示される。

www.tbs.co.jp

借りる手順とかは公式サイト参照。

つけた人(私)の情報

普段から眼鏡をかけている。真ん中よりちょっと後ろの席。

借り方

といっても私は予約し忘れたので、ダメ元でスタッフに聞いてみました。

サービス提供日は、貸し出し台数に余裕がある場合のみ、当日貸し出しが可能です。劇場スタッフにお問い合わせください。貸出台数には限りがございますのであらかじめご了承ください。

これね。

開演30分前くらいに入場、もぎりのすぐ側にあったカウンターで聞いたところすんなり借りられました。名前と連絡先(電話番号)を伝えて、デポジットの2000円を払って入手します。

ケースに「眼鏡あり」って書いてあったので、多分裸眼用と眼鏡用がある。普段は裸眼だけど観劇だけ眼鏡かけるって人は、ちゃんと予約していくか、カウンターに聞く時点で眼鏡かけておかないと違うものを渡されそう。

受け取ったもの

ケースが結構大きい。普通のメガネケースよりふたまわりくらい大きい。体感としては350mlのペットボトルと同じくらい。

中に眼鏡とバッテリー?受信機?が入ってて、これがケーブルで繋がってる。ケーブルは1メートルあるかないかくらいなので、バッテリーをかばんの中に入れて足元に……というのは厳しい。ケースに入れて膝の上に乗せて観劇しました。

席を離れる時は一式持ち歩かなきゃいけないんだが、これがまぁ取り回しづらい。休憩時間に急いでお手洗い行きたい派の人は辛いだろうなと感じた。

いざ装着

普段の眼鏡の上から字幕眼鏡をかける。ついでにマスクもつけてるけど、普段の眼鏡が曇らない人なら曇る心配はいらない。開演前でも「まもなく開演いたします」みたいなメッセージが表示されるので、見え方のチェックは可能。

体感的には自分の1メートル先くらいにぼんやり文字が浮いている感じ。白のゴシック体で大きすぎず小さすぎず、字幕で映画を見る人なら問題ないサイズ。

観劇中

刀ステ特有の事情。

  • OPやEDの歌詞も表示される
  • 弥助のスペイン語は原語のまま表示される(日本語訳なし)
    • 弥助「Hasta La Vista!」 みたいな感じ
    • スペイン語が分かる人なら分かるんだろうが……
    • (2021/02/04 追記) 日南田さんのTweetによるとイタリア語らしいです*1。まじか。まぁそのくらい意味が分からなかったということでひとつ……すみません……
  • 字幕でなければ分からない情報がいくつかある
    • 作中で名前を呼ばれない人物にも名前が表示される
    • 漢字とひらがなの使い分け

もうちょっと一般的な話。

  • 途中で耳が痛くなる
    • 眼鏡on眼鏡はやはり厳しい
  • 字幕を見るか舞台を見るかの2択になりがち
    • どちらか片方にしか焦点が合わせられない
    • 相当いい感じの席に座らない限り両立は難しそう
  • 場面によっては字幕が見えない・見づらい
    • 登場人物にかぶる
    • 白っぽい照明のシーンはなかなかつらいものがあった
  • 字幕の切り替わるタイミングがよく分からない時がある
    • 「ああ…………行くぞ」みたいな沈黙の挟まる台詞があったとして、「ああ」のタイミングで全部出てくる時と「行くぞ」まで出てこない時がある
  • 時々表示されない台詞がある
    • 相槌や聞き返し台詞が省略されがち
  • オペラグラスとの併用は無理
    • 極端に視野が狭まってほとんど何も見えない
    • 慣れれば行けるのかもしれないが慣れる前に終わる
  • 1行が長い時、両端が1文字程度欠けてしまう
    • 装着方法が間違っていたのか視力の問題かは不明
    • 左側の方が切れやすかった

あとこれは多分私の使ったデバイス特有の問題なんだけども、ラスト30分くらいのタイミングで謎のダイアログ(全体像が見えないのでメッセージが読めない)が1分くらいずっと出てた。バッテリー切れか電波状況の悪化か……たまたま殺陣ラッシュで字幕が出ない時で、その後は問題なく表示されました。なんだったんだろう?

雑感

映画は基本字幕派だから似たようなもんだろって思ったけど、別物と考えた方がいいやつだった。

字幕と舞台で奥行きが違うからしょっちゅう焦点をずらさなきゃいけなくて、普通に見る時より肩が凝った。耳は痛いし目は疲れるし身体的には結構つらかった。舞台上で起きることを見逃したくない、集中したいって人は絶対向いてない。あと推しを定点したい人。少なくとも眼鏡on眼鏡の状態でオペグラは無理だった。

ただ、音で聞くだけでは分からない違いがかなり仕込まれてたので作品そのものへの理解は深まった。単純に聞き漏らしを目で補完できるから台詞が頭に残るし、漢字になって初めて「なるほどな!」ってなるシーンも多い。次見た時は今日得た情報も活かせるから、何度か見る人は途中で1回程度使った方がいいと思う。見切れとか後方で舞台が見えないって分かってる時に割り切って字幕を追うっていう使い方もできそう。

とりあえず今日は目を休めます……。

(2021/02/08 追記)

字幕でなければ分からない点は別の記事にまとめました。上演中にメモを取った訳ではないので覚えている範囲だけです。

これから借りる予定がある方、借りるか迷っている方は、自分の目で見て楽しんだ方がいいので読まないでください。

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