行く末トーキー

はじめからはじめよ

演出 ― 舞台「憂国のモリアーティ」

2020年推し初めはモリステ! 今年の目標まだ書いてないけど現場は待ってくれない!

観劇の記録

  • タイトル:舞台「憂国のモリアーティ」
  • 日時:2020年1月13日 13時/18時
  • 場所: EX THEATER ROPPONGI

また初めての劇場だった。目の前の大通りが渡れない(地下通路を通るしかない)ことを除けば、周りには結構いろいろあるし、2階?部分は公園みたいになってて座るところもあるし、わりかし過ごしやすい場所じゃないかな。終演後の混雑はもうどうしようもないのかもしれない……(階段を使うと少しマシかもしれない)。

座席位置

マチネが後方、ソワレが真ん中あたり。先に見た人たちから「後ろの方が見やすい」という情報を得てたんですが、確かに後ろのが見やすいです。前方がフラット+舞台に高さがある(2階建て構造でぐいんぐいん動き回る)+照明の動きも割と重要、という3つが揃ってる。前方は前方で迫力ありそうだけど、全体像を把握するためにも後方から見るべき。

雑感

面白かった……!

舞台化するよ~推しさんが出るよ~って知らせを受けてから原作読んでみたら結構好みな話で。先にミュージカル化されてるけどどう変えてくる/変えないでくるかなぁって気になってた。といってもミュージカルの方は見てないんですが……今このタイミングでミュも配信してくれると嬉しいです……(届かない要望)。すごく見比べたいんだけど円盤はちょっと高い。3600円/1週間くらいでどうですかね。

原作冒頭~ジェームズ・ボンド誕生までをぎゅぎゅっと3時間に詰め込んだ感じ。豪華客船の事件と鉄道の事件(ワトソンが容疑者になるやつ)がスコンと抜けてる以外はほぼ全エピソード拾ったんじゃないかな。「モリアーティ」を際立たせるには過不足ない作りだったと思う。ただ、鉄道事件が飛んだことでシャーロックとウィリアムが出会っていない=ウィリアムが「ロンドンを犯罪都市にする」という時の説明が若干唐突かなぁ、とは感じた。鉄道事件でシャーロックの推理を見たウィリアムが「こいつは使えるかもしれない」って思いつく流れじゃなかったっけ……。でも、鉄道事件を入れるとなると、その前にシャーロックが「この犯罪は他とは違う」と気付かなければならない=豪華客船事件も必要になる→全部必要=時間が足りない、ってなるから、この取捨選択は納得できる。

この取捨選択というか、演出の考え方が自分としっくり合ってるので見てて心地よい。この話はモリアーティとシャーロックの2人が中心だけど、タイトルにもある通り「モリアーティ」に重きが置かれている。だからモリアーティ側の考えが深く描かれる話を選んで、シャーロック側は思い切って省くっていう決断がさすがって思った。

(ここで日付が変わりもろもろの記念的映像を見て全てが吹っ飛ぶ)

2.5次元における演出や脚本って、原作という絶対的な正解に対する1つの解釈なんだなぁ、とここ最近よく考える。誰だったかが言ってた「見る人が正解を知っている難しさ」という言葉が近いかな。観客の、脚本の、演出の、役者の解釈がぶつかり合う場所。完全オリジナルだと観客(特に初見の場合)はただ見る人に過ぎないけれど、2.5次元はもうちょっと積極的に関われる。すごく制約の多いメディアだからこその表現がバリバリ出てきて楽しい。

モリアーティ3兄弟と彼らを取り巻く人達が「モリアーティ」になっていく過程、と考えると本当によくできた舞台なんだよな……。これを見せたい!これをわかってくれ!っていうテーマがめちゃくちゃしっかり伝わってくる。

でも椅子が浮く意味は分からない。

なんで椅子浮いた??????????????

それぞれのお芝居が好きだった話とかしたいんだけど、ちょっと日付が変わった瞬間に飛び込んできた情報量が多すぎて頭が混乱しているのでまた記事を改めて書きます。