行く末トーキー

はじめからはじめよ

MANKAI劇場 ― MANKAI STAGE 「A3!」SPRING 2019

春が来た!

観劇の記録

  • タイトル:MANKAI STAGE 「A3!」~SPRING 2019~
  • 日時:2019年4月28日 12時半
  • 場所:天王洲銀河劇場

私の平成最後の現場はここでした!いやまだキャン待ちチャレンジするけど!

座席位置

2階のボックス席! 1回は座ってみたいって憧れてたんで今回座れてよかった~~! なんか貴族気分でした。思ったより近かったし客席も含めて全体がよく見えたので、何回か入るならこの角度もアリだなと思います。特に通路演出ある作品は、出てきてすぐに気づけるからありがたい。あと、実は銀劇の2階ってそれこそ初めて推しさんを見た時くらいしか座ったことなかったんで*1、なんだか少し懐かしくなりました。

雑感

今回の公演、初日~27日までに見てきた人から「古市左京の女は死ぬ」「みやまさん生きて」「みやまさんは死ぬ」「さきょさんのファンどうなっちゃうの」「致死量のヤクザを浴びる」などと言われてて、言うて春組メインなのになんでそんな心配されるんだ……?????ってなってました。もし今後、今回の春単独みたいに秋組の第2第3公演やるってなったら、銀二を見た私が発狂しないかどうか心配されるのはわかるんですよ(?)。でも今回はメインどころでもないし、支配人と2人で監督さん代理みたいな立ち位置だとして、秋冬公演レベルで見せ場あるか??って。原作ではほとんど出てきませんし。

見終わってから「あ~~~~~~~~なるほどな~~~~~~~」ってなりました。とりあえず生きてるし死んでる場合じゃねぇ!!!!!!!! だから大丈夫!!!!!!なんてったって明日から左京さんSSRガチャ始まるから!!!!!!!!(白目)(SSR引けるイメトレ)(元気なSSR古市左京です!!!!!!おめでとう!!!!!!!!!!ヤッフーーーーーー!!!!)

推しさんに関しては、別の作品だけど続けて同じ役(キャラ)っていうのが初めてだったから、どんな感じかなぁ、って思ってました。シリーズものの舞台で同じキャラを演じているところは結構見てきたけれど、キャラA→キャラB→キャラA、みたいな感じで「別作品だけど同じキャラ」ってのはなかったんですよね。強いて言うなら刀ステ小田原からのジョ伝だけ、かなぁ。でも小田原は特別すぎる気がしてカウントしづらい。だから、本人はどんなこと考えてるのかな、とか、今作は自分(冬組)がメインじゃないけどどんなふうに演じるのかな、って楽しみにしていました。

秋冬でも思ったんですけど、エーステ見ると帰り道に自然とニコニコしてしまうんだよね。最初から最後まで楽しくて仕方がなくて、あっという間に終わってしまうのがちょっと寂しくて。今回は全体的にコメディタッチで描かれてたので、なおさら楽しさ150%って感じで帰り道にニヤニヤしすぎて不審者になってた。知り合いの不審者です。

なんでこんなに楽しいんだろう、って春単独が始まる前にぼんやり考えてた。原作が好きっていうバフが大きいにしても、舞台でここまで楽しめるってあんまりなかったのでどうしてだろうなぁと…。多分自分のストライクゾーンど真ん中に刺さる話の作りになってるってのと、舞台は舞台でちゃんと話が繋がってるところがいいのかもしれない。監督さんが出ない分、監督さんの台詞や行動を誰かが代わってやらないといけない部分もあるし、原作にはいないキャラを出すためのシーンを足したり引いたりしなきゃいけない。で、足し引きした結果、キャラの心情が変わることがあれば、それもちゃんと引き継いで次のシーンに持っていかなきゃいけない。そのどれもが違和感なく挟まって、また新たな「舞台版のA3!」として成立してるところが好きだなぁって思う。原作を知ってるだろうから脳内で補完してね、っていう丸投げでもないし、足し引きしたシーンが他のシーンと矛盾することもない*2。この計算しつくされた作品を一緒に作れるっていう特別感が一番好きだ。

1幕で青年アリスの上演が始まる直前、誰かが1階の客席に入ってくるのが見えた。遅れるにしたって限度があるだろう、今入ってくるならもう休憩明けに入ってきてもいいんじゃないか、なんてことをちょっとだけ考えた。でもその人が幕が降りてから立ち上がって、顔が見えた時、多分今回一番心が動いた。水野だった。水野が席に座って青年アリスを見ていた。この劇場がMANKAI劇場として、舞台装置の一部になっていた。客席に座っている私達は銀劇へエーステを見に来た観客じゃなくて、MANKAI劇場へ青年アリスを見に来た観客だった。なんかものすごく感動した。客席を巻き込んで云々っていう演出はこれまでも結構見たんだけれど、ここまでやるとは……! これに気づけただけでも2階席に来た価値が十分あった。すごいなこれ。今でもなんかよくわかんない感動に包まれている。エーステじゃなきゃ意味がない、エーステだからこその演出だった。すごい。2幕、ぜんまいも同じ席で見てた。どんな表情で見ていたのかまではわからなかったけれど、真ん中に立つ綴をじっと見ていたんだろうなぁ、と思う。泣きたいくらいに素敵な演出だった。

今こころがいっぱいで何書くかわかんなくなってる……。

推しさんね、全然違った。まず声が違う。秋冬は荒牧慶彦80%くらいの声の出し方だったんだけど、今回はもっとふわっとした感じ……? いい意味で芯が柔らかくなって、紬の人当たりの良さみたいなものが見えてきた。ふにゃふにゃしてるわけじゃないからちゃんと聞き取れるけれど、キツいとか強い印象は全く受けない。かといって弱々しくも感じない。今までにない姿でものすごく嬉しかった。まだまだ見ていないものがあるんだって確信できたというか……。声の仕事から学んだことも生かされてるのかな。ニコ生でちゃんと聞いてみたい。

仕草もなんか違うな、って思った。具体的にどこがどう……ってのはうまく言えないんだけれど、なんか違う。張り詰めた感じがないのかな。自分が前に出て視線を集めるんじゃなくて、他の人を引き立たせるために変えた部分があるような気がする。なんかすごく上から目線になってて申し訳ないな……演技のことは全然わかんないけど、なんか違うことはわかった。うーーーーーんうまく言葉にできない。もうちょっと見てから考えたい。

第1幕「不思議の国の青年アリス」

青年アリス、イベストが結構好きなんだよね。無理に仲良くなろうとしない、させない話の作り方が、ともすると冷たく感じるけれど、現実ってそんなもんだよね、っていう安心感を与えてくれるから好き。そりゃあ誰とだって仲良くできたら人生楽しいんだろうってのはわかる。でもそんな理想論じゃあ片付かないものがたくさんあって、身近な人相手でもうまくいかないことの方が多い。それをさらっと「分かり合えないことが分かった」って締めてくるあたりが本当に上手だな~って。真澄と至の距離感はあれがちょうどなんだろうな。

このストーリーでは「大人」と「子供」の差も描かれてて、ゲーセンで至が真澄に苛立ってるのがリアルでちょっと笑ってしまった。高校生からすると社会人ってもうそれだけでめちゃくちゃ大人に見えるんだけど、実際23歳なんてまだガキもいいとこなんだよね。ちょうど今仕事も新年度で新入社員に関わる機会が多いんだけど、ほんとに23歳って大人じゃない。でも大人に見られてるからそれっぽく振る舞わなきゃいけない。あ~~~これはストレスだな~~~~、って。後ろの格ゲーキャラが推しっていう状況もあって二重に笑った。あれどっち見ていいかわかんない。なんでエーステで推しのバチバチの殺陣見てるんだ私……w 背面納刀かっこいいよ~!

てことで左京さんの話をするんだけど、左京さんは劇団の中だと「大人」として見られる立場なんだよね。現時点では(多分)上から2番目だし。東さん本当いくつなんだろう。まぁそれはともかく、左京さんは春組の稽古を見て指導する側だし、お金周りも握ってるし、ぷちリーダー会議にも呼ばれるし、頼られる側なことは間違いない。でも30って言うほど大人じゃない。私はまだ30じゃないけど、20になってからの日数と30になるまでの日数を比べたら後者のが短いくらいの年だし、周りには30を越えた人が結構いる。それで思うけど、30って全然大人じゃない。周りを見てると、私が30になっても絶対バカみたいなことやってるだろうって確信できる。だから「大人」なんて「子供」から見た願望の押しつけに過ぎないんだよなぁ、って思ってしまう。だから左京さんだってブラックジャックで負けて大声出すし、漫才でボケるし、漫才で笑うし*3、ピザを口に詰めたまま出てくるし、プチプチを潰されそうになったら「プチプチするな!」って言う。大人って難しいねぇ。ゲーム(メインストーリー)だと頼れる面ばかり強調されがちだけど、今回はある意味で年相応にバカやってる左京さんが見られたのでなんか嬉しかった。経験から達観してるところもあるんだろうけれど、やっぱり30ってそんなもんだよね、みたいな。私がもうちょっと若い頃に見てたらまた違う感想を持ったんだろうなぁ。私が33歳とかそのくらいの時に見ても全然違うことを考えると思う。面白いね。なんか年齢を重ねることに前向きになれた。

第2幕「ぜんまい仕掛けのココロ」

つらい!!!!!!!!!(突然の語彙力失踪)

冒頭で左京さんの言う「脚本家は書けば書くほどしんどくなる」っていうのが、分野は違えど文章を生業にしてる自分にガッツリ刺さった。それなりのものを書き上げることは難しくないんだけど、これで本当にいいのかって思ってしまうとそこから泥沼にハマるんだよな……。あと綴の「願望を脚本にしてるだけなんじゃないか」っていう迷いもしんどい。身を削って書いているものだからこそ迷ってしまう。あれだけの本を次々に生み出せる綴は十分にすごいよ、って言っても伝わらないんだろうな。

ここのぷちリーダー会議で、励ましたほうがいいって言う咲也と万里、様子を見たほうがいいって言う左京さんと紬、っていう分かれ方も、なんかリアルだなって感じた。てか咲也が真澄の先輩で万里の同級生なんだってのがステでようやく腑に落ちた感ある(今唐突に思い出した)。舞台で描かれるのはほんの少しだけど、その裏にある日常や積み重ねがちゃんと見えてくるから、誰かの言動で「それはおかしくない?」って思うところが全然ない。紬ならそうだよね、咲也ならそう思うよね、っていうところを外さない。やっぱりすごいなこれ。

この話はとにかくシトロンがかっこいい。メインストーリー8幕まで読んだ後にイベストを追いかけてるから、シトロンがどうしてこういう話をするのか、ってのがわかって一言一言にヴッてなる。リアルタイムでゲームを追ってる人はどう感じたんだろう? 確かこのイベント時はメインストーリー4幕までしかなかったよね? 日本語はだいぶおかしいし、意識してか無意識かふざけることも多いけど、ひとつひとつの仕草や振る舞い方はものすごく品がある。このバランスがすごく気持ちよくて、ますますシトロンが好きになった。Sを演じるシトロンがもうすごく魅力的すぎる……! ルークの命令に反するところでちょっとだけ言葉が流暢になるのとか、たくさん練習したんだろうな、ザフラ語ではずっとこんな風に話してるんだろうな、ってのを実感できた。

てかぜんまいめちゃくちゃしんどいな?!脚本が定まらない間に左京さんが殺陣教えたってのも相まって感動した(結局左京さんの話に戻るおたく)。春組ファミリー……! 終演後の綴と水野のやりとり、考えうる限り最高の位置から見たのでもうべっしょべしょですよ。いつかこの2人が向き合って笑い会える日が来たらいいなって思う。「一番のファン」もだけど「初めてのともだち」の立場だってちゃんと大事にしてほしい。すごい得難い存在なんだよ友達ってのは!

カーテンコール

MANMANグランプリ優勝が支配人と迫田のペアって聞いて「亀吉は…?」ってなったけど、まさかここで回収されるとは思わなかったw 伏線が凝りすぎてるw

練習動画で見事左右反転した状態で覚えた挙げ句、ものすごくテンポが早かったんで結局踊れなかった! コールは頑張った! 次はもうちょっと練習していきたい。練習動画の倍くらいの速さでいきなり来るから気をつけてね。あれ実際の曲に合わせた状態も上げてほしかった。

まさか「アニキ」コールができるとは思わなかったんでもうノリノリですよ。眼鏡を巡って争ってる最年長組かわいい。あと上から見ると花吹雪がすごく綺麗だった! 摂京の漫才もそうだけど、左京さんは全体にまんべんなく視線を巡らせてくれるので何度か目が合いました(狂気のおたく芸)。イエーーーーーイ! 目が合うくらいのファンサがちょうどいい。ハイタッチとかしたら多分死ぬ。みんな楽しそうで、HAPPINESS度200%で終われるのがエーステのいいところ! 楽しかった~~~!!!!

てことで多分これが平成最後の更新です!みなさんもよい令和をお迎えください! じゃあSSR古市左京お迎えしてくるね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

おまけ(4/29 0:12)

*1:だいたい1階席で極稀に3階席

*2:細かく見たらあるかもしれないけれど、少なくとも私は特に感じていない

*3:とてもかわいい