行く末トーキー

はじめからはじめよ

初めてのBSP

昨日江戸キャン見るついでに渋谷のTSUTAYAで↓のDVDなどを借りてきた。

www.blue-shuttle.com

なぜかというと松田岳さんの見た目がめちゃくちゃ好みだからである。身もふたもない。顔立ちもそうだけど何よりスタイルがストライクゾーンど真ん中をぶち抜いてくる感じである。筋肉ダンスのときの背中を見ると非常にときめく。*1

けれど薄ミュの土方しか知らないので、他にはどんな作品に出てるのかなーということで借りてみた。

見る前の印象

事前にYoutubeでPVを見たときはなんか奇抜な格好だなー程度の感想だった。

www.youtube.com

これは次回作?続編?の「真田幸村」のPVらしいんだけど自分の見た作品の映像がほとんどだから雰囲気はつかめると思う。ずっと2.5次元(逆2.5次元)の舞台しか見ていなかったから、いわゆる普通?の舞台作品ってどんなものなのかなーと思いながら借りた。こういうときレンタルできるってのは強い。買うとなると値段的な意味で踏ん切りがつきづらいけれど、試しに1作、というときに借りられるのは便利だ。

感想

扇子の開く「ジャッ」という音が耳に残る。とにかく扇子が万能だった。刀・巻物(書物?)・鉄砲・蝉・血飛沫・手綱といろいろなものを表現するために扇子があった。特に血飛沫は「ジャッ」という音と扇子の開く勢いで本当に血飛沫が飛んだように見える。斬撃とタイミングがあってるのもすごい。刀も扇子で表すんだけど本当に刀で切られて血飛沫が飛んだように見える。終盤になると扇子(を刀に見立てた)殺陣に慣れてきて普通の刀殺陣で血飛沫が飛ばないのが不思議になってくる。

場面もパッパッとテンポよく変わっていく。多分出演者全員が舞台の上に立ってて、わずかな暗転で立ち位置を変えてた。さっきまで話の中心にいた人が次の瞬間にはモブの一員になって見つからない。前半戦はわりと全員の服装が似てるからモブになるとほんとにどこにいるのかわからなくなる。さっきまであんなに存在感あったのに…あっという間に切り替わってる…すごい…あと淀殿と家康の切り替え早い…この人すごいね?

話の筋はシンプルに関ケ原直後~大坂冬の陣大坂夏の陣のあたりの史実+α?で、あっなんか去年の大河ドラマで聞いたことある気がする!って単語がいっぱいあった。大河の話題は又聞き程度だけど。途中で話がわからなくなることはなかった。アツい男たちの浪漫が詰まってた。佐助・才蔵コンビがかわいかったです!

見終わってみるとあっという間の2時間40分で、ほどよく想像力を使ったなー…といい感じに疲れた。扇子がいろいろなものに化けたりするし、場面転換も台詞や立ち位置から判断するから、うっかりすると置いて行かれる。でもそのシンプルな構成と話の筋ゆえに純粋に「演じている」ことを楽しめるというか。舞台に役者しかいないから、他のことに気を取られて演技を見逃すことはない。見逃したとすれば自分が舞台に集中していなかったからだ。そのくらい余分なものが全然なくて、必要なものしかなかった。次回作見たくなった…と思ったら年末かーーーーー!!遠いなーーーーー!!手帳に書いておこう。

お目当ての松田岳さんはかっこよかったです。なんだろう、舞台に彼がいると目が引き付けられる。荒牧さんもそうなんだけど荒牧さんはどっちかというとあっ荒牧さんいるかっこいいウワワワワってなって彼以外見えない感じで、松田岳さんは視界の端で出てきたのを認識したらそのままスッと視線が寄ってそこに焦点が合う感じ。真田蝉はかわいかったです。ギャップ萌えってやつだな!

雑感

試しに1作、と恐る恐る見始めたけれどいい作品に出会えてうれしい。ただ漫然と眺めていたら多分置いて行かれてた。けれど、このくらい削ぎ落されて想像力を掻き立てられる方が好みなのかもしれない。もとから、本を読みながら「書かれていない部分」を想像するのが好きだから、演じられていない・見えていないものを想像して補うことも好きだ。どんなメディアでも何らかの制約があって表現できないことはある。そこをどう乗り越えて、何を表現「できなかったか」を推測するという行動が好きだ。あくまでも推測したがりなので作者側からの答え合わせとか行間の押しつけはできる限り目に入れないようにしてる。作中で表現できていない行間は蛇足だ。

こうして何ももとになる情報がない状態で見ると、やっぱり「舞台」という場が好きだなぁと思う。いろいろなメディアの中でも特に制約が厳しい中で見る世界がすごく好きだ。これから見る舞台にはどんな世界が待っているんだろうと楽しみになった。

*1:薄ミュLIVE2のバクステ映像で袖で筋肉ダンスする松田岳さんが結構長く映るシーンがあるがそこだけヘビロテしてたりする