行く末トーキー

はじめからはじめよ

幸福への選択 ― 舞台「乱歩奇譚 パノラマ島の怪人」

スタバのいちごがいっぱいフラペチーノみたいなのあるじゃないですか。あれずっと飲みたいな~飲みたいな~って思ってるんですけど、どこ行っても売り切れてますね…。普段スタバ行かないのでどうしたらいいのか見当も付きません。

観劇の記録

  • タイトル:舞台「乱歩奇譚 Game of Laplace ~パノラマ島の怪人~」
  • 日時:2018年4月21日 13時
  • 場所:シアターサンモール

ネタバレと茶番を多分に含みます。

まったく余分なプロローグ

少し前から、乱歩奇譚を見に行くかどうかを迷ってました。去年の1作めもなんだかんだで機会を逃したから今年こそは……でも普通に考えてお金がない*1……あとミステリーとの相性がいまいちよろしくないので、見たところで楽しめるかどうか…。と迷っていたところ、先に見に行った方から気になる情報を手に入れました。

「みやまさんがいる」

この情報を手に入れた時、当然ながらシアターサンモールではなく会社で働いていました。見間違いではないことを確認しましたが、本当に「パノラマ島の駐在」として働いているようです。これが本当だとしたら、本来なら同時に1箇所にしか存在しないはずの人間が2箇所に存在することになります。これはおかしい。

この謎を解くため、我々(約1名)は新宿御苑の奥地へと飛んだ―――――――。

お金は犠牲になった。

真相

パノラマ島駐在所のミヤマさん、いました。

劇場に入ったのがちょうど客席開場のタイミングで、たまたま隣りにいたスタッフさんが「みやまさんありがとうございます~!」って言ったのでめちゃくちゃびびりました。私かと思った。その後も開演まで「パトロールをしております~」とか「落とし物がございました~」とか、ロビーと客席をうろうろしてました。お疲れ様です。

ちょっと変わった経緯ではありましたが、見に行くかどうか踏ん切りがつかないところを背中を押してもらったようなものでした。ありがとうございます。

座席位置

盛大な茶番にお付き合いいただきありがとうございます。

座席は後方の下手端でした。開演前の照明?が綺麗だったなぁ。海の中にいるみたいだった。あと、開演5分前くらいに、袖からキャストのみなさんの円陣掛け声が聞こえたのは笑ってしまった…w 翔道教室かなにか(高クリだったかも)でそんな話してたねw

雑感

見に行くきっかけがきっかけだったので、原作については1年ほど前にちょろっと触れた程度。アニメを1話か2話くらいまで見たから、アケチ・コバヤシ・ハシバ・カガミの4人だけはなんとなく覚えてるような…そうでもないような…って感じだった。だから、冒頭のハシバの説明に合わせて後ろで文字が出てくるのは助かった。あと登場人物の名前がパッと出てくるやつ。乱歩奇譚の登場人物は基本的にカタカナ表記なんだね。

OPに入るところの照明がパキっとしてて綺麗だった~~。OPの演出はアニメも意識してるのかな。あんまり見ないスタイル?で新鮮だった。あれ文字と台詞を追いきれなかったんだけど、もう一度見たら本編のあれか!ってなったりするのかな。

ミヤマさんが出てくる度に「オッ」ってなった(まったくの私情)。意外と活躍してた…。ミヤマさんも「家族」の一員だったのかな…。パノラマ島の建設作業員たちは全員「家族」だってのはわかったんだけど、立場的には外部の人にあたるミヤマさんがどうだったのかちょっと読み取れなかった…。お仕置きの話を知ってたってことは、少なくとも完全な部外者ではなかったということで。コモダの戦略を考えると、ミヤマさんも一員だったってことかな。

ストーリーはね…やっぱりなんかこういうミステリー?とは相容れないんだなって思ってしまった…。作りがどうこうとかではなく、根本的に私がミステリーに向いてない。わりと早いうちにオチまで見えてしまって、その後の言動もなんか予想したとおりで、かといって深読みするほどの裏があるわけでもなく……という、こう、個人的に推理小説を読んだ後の感触に近かった。だから推理ものとしてはそこそこだったんだと思う。私が向いてないだけで。笑いどころも抑えつつ起承転結もしっかりしてたから、作りはよかったんだ…私が推理ものと和睦できてないだけ…。

だからこそ、カガミのラストはゾクっときた。冒頭で仲良しな様子*2を見てきたからこそ、あのシーンでトキコと向き合ったときの慟哭が堪えた…。すごいつらい。ハシバには諭すようなことを言っていながら、カガミとトキコは最後喧嘩別れというか、ちょっと行き違ったままだった…なんか、カガミもトキコもお互いを優先しようとした結果だからこそ、ままならなさがつらい。この作品では、何を選べば幸せになるか、自分の利益になるかを常に突きつけられてるように思う。意図的に精神病歴を強調したり、他人を家族として縛り付けたり、自分の予定をごまかして相手を優先したり、自分のやりたいことを優先してみたり。その帰結を全員きちんと描かれてたのは、いろいろしんどくもあり、ありがたくもあった。

ラストの感じからすると続きがあるのかな。今度は推理ものと和睦して見に行きたいなぁ。

以上!

*1:原因:円盤や本の買いすぎ

*2:とシークレットなアレと謎の空間