行く末トーキー

はじめからはじめよ

泡の夢 ― ハダカ座 vol.1 ストリップ学園

熱烈なダイレクトアタックを受けて夢を見てきました。

観劇の記録

  • タイトル: ハダカ座 vol.1 ストリップ学園
  • 日時:2018年1月13日 18時
  • 場所:新宿FACE

ネタバレあるけどこれ見に行かないと伝わらないと思う。万人に勧められるか...と言われるとちょっと悩ましいんだけど、妙な中毒性があるというか...余裕があればもう一度行きたいなとは思った。ただのストリップで下ネタエロネタでしょ、って思ってるといい感じに裏切られるとだけ書いておく。

座席位置

南ブロックの隅。完全に円形(人力で回る)舞台だから舞台を挟んで向こう側の客席が見える。段差もしっかりついてるので、向こう側の人たちが「客」という役柄で出演してるのかな?って勘違いしそうになった。多分向こうからこちらを見てもそう感じる...んじゃないかな。わからん。

雑感

イイハナシダッタノカナー......???

始まったと思ったらひたすら脱いで歌って踊ってテープ投げてチップをふんどしにつっこんで笑ってテープ投げて拍手してたら終わってた。何いってんだこいつ、て思うかもしれないけど実感としてこうとしか言いようがない。20時には会場の外にいたんだけど、まじであっという間だったからなんか白昼夢でも見てたんじゃないかってなる。

ストーリーはすごくいい話なんだよ......脱いでるけど。それぞれがなぜストリッパーを目指すのかが結構切実で、1人ごとにスポットが当たる度にちょっとしんみりしてしまう。脱いでるけど。だいたい何がしながら脱いでるからそっちのインパクトに全てを持っていかれてしまう。ストリップという題材が一緒だからか、この漫画をちょっと思い出した。

ストリップというといやらしいイメージが先行するわけだけど、ストリッパーたちは何か自分の大事なものを賭けて踊ってるんだなぁという至極当たり前のことに気づく。これを男性が演じるってのがまたおもしろいというか...。動きは女性っぽいんだけど完全に女性になりきれないし、脱いだら普通に筋肉質の男性が女性用下着つけてる状態なので、湿っぽい話もギャグみたいな感じで押し切れちゃった、て感じ。いちごちゃんの話を女性でやったら多分ここまで笑えなかったと思う...。絵面のギャグっぽさで題材の重たさを拭い去ってて、まさに滑稽な夢を見ていた。

後ろの方だったからいい感じに距離感を保ててたのもある。テープが飛び交うところとか多分後ろで見たほうが綺麗じゃないかなぁ。投げるのは結構コツがいる。力いっぱいというよりはふわっと投げたほうが遠くまで飛ぶ。あと回収が大変...。前の方なら放置してもいいのかもしれないけど、私の場合は前の人の肩とかにひっかかってるから回収せざるを得なくて、次に投げるシーンに備えてひたすらくるくるくるくるしながら見てた。じっとしてない観劇って初めてかもしれない。あとジュース飲みながら見てた。お酒飲みながら見たい気もするけど、そのへんはいろいろな事情があるんだろう。

いい話だった、と断言することも、ただの馬鹿らしいエロ芝居だった、ということもできない。ただひたすらに鮮やかな夢を見ていた、そんな気分になる体験だった。映像だと多分味わえないので、チケット代6400円と紙テープ代300円を用意して新宿FACEまで行って紙テープ投げてきてほしい。