行く末トーキー

はじめからはじめよ

年上しか好きになれない

わりと愚痴というか悩みというか。ただくさくさと書き連ねているだけ。

先日、暇と言えば暇だったのでなんとなくハチクロを読み返していた。高校時代に友人から借りて一気読みして、それからちまちま買いそろえて今に至るので10年ほどの付き合いになる作品だ。本棚のローテーションは激しい方だけどこれだけはずっと手に取りやすい位置にある。でも読み返したのは2年ぶり…くらいじゃないかな、そのくらい。

読み返してみてびっくりしたのが、登場人物の大半が自分より年下になっていたことだ。初めて読んだときにすごい大人だなぁと思ってた真山が年下~同い年くらい?*1になってて、森田さんともだいぶ年が近くなっていて。何より野宮さんとの差がだんだん縮まりつつあることに意味もなく驚いた。真山が入る前の藤原デザインで山崎が27歳だったこと*2と、2人が同年代か野宮さんのほうがやや年上っぽく見えることから彼も初登場時27~30くらいだと思っている。作中で確実に30を越えている描写がある*3から最終的に31~33歳とかそのへんかな。だからまだ数年の余裕はあるけれど、読み返すペースを考えると次に触れるときには追い抜いている可能性も否定できない。

野宮さんというキャラクターは私にとって初めて「漫画の中で好きになった人」で、そういう意味では特別な存在だ。その人とだんだん年の差が縮まりつつあるというのはなかなか恐ろしい現象である。圧倒的な大人だったはずなのに、今見てみるとごく普通にそのへんにいそうな感じがしてくる、というか。

ここ数年の経験で、なんとなく私は年上でないと好きになれなさそうだということがわかってきた。若手俳優の分野でも例外ではなく、どんなに演技がよくても、ブログでいい文章を書いていても、生まれ年が自分より後というだけでなんとなくもやっとしてしまう。同い年も厳しい*4。これが10年とかそういうレベルで違うと微笑ましさとかそっちの方が勝ってきてまた事情が変わるんだけど。

なんでだろうなぁともやもや考えていて、多分自分の劣等感とかそういうものを無駄に刺激されるからなんだろうと思っている。自分より生きている時間が短いにも関わらずこんなに素晴らしいものを見せてくれていて、それに比べ自分は何もできず、挙句今はニートだし…となって無駄に高いプライドをへし折られそうになって、必死に遠ざけようとしてるというか。書いてみると自分の器が極小サイズ過ぎて笑える。笑うしかない。

その点荒牧さんはどれだけ時間が経っても自分より年上なわけで、これはすごいなぁと当たり前のことに感心しつつ自分の小さなプライドを慰めてしまう。二次元と一番違うところだなぁ、これ。

そんなこと全然気にせず好きな人を好きだと認められる器がほしいなぁ。

*1:作中で6年経過してるから最終巻まで含めればまだぎりぎり年上かもしれない

*2:6巻番外編

*3:9巻 Chapter.58

*4:今のところ私が知る中で一番生年月日が近いのは松田凌さん