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行く末トーキー

はじめからはじめよ

青春ディスカバリーフィルム 純愛ストーカーくん 感想

書きたいことがたくさんあるのに体が追い付いてない感覚、久しぶりだなぁ。

鑑賞記録

  • タイトル:青春ディスカバリーフィルム いつだって青春篇 「純愛ストーカーくん」
  • 日時:2017年3月30日 12時 (トキイベVol.13 内)
  • 見た場所:テイジンホール (大阪)

※ 本編と本編に関連する舞台挨拶、およびメイキングDVDネタバレあり

※ メイキングDVDネタバレなし感想:荒牧さん・富田さんの組み合わせが好きな人は絶対損しない最高のDVD

トーリー

彼女に再会するため、放浪の旅から戻ってきた沢嶋(荒牧慶彦)。空港から彼女の住んでいるマンションに直行し、合鍵を使って部屋に入るとそこには見知らぬ男・小野(富田翔)が寝ていた。彼女を取られたと思い、小野を問いただす沢嶋だったが、どうやら彼女は引っ越してしまったらしい。沢嶋から彼女への愛の手紙をずっと受け取っていた小野は彼女を一緒に探しに行こうと提案する。偶然に出会った二人が彼女を探す旅に出掛ける短くも長い1日の物語。

https://sdf.themedia.jp/pages/254999/page_201512302211

小野は自分の彼女(ユカ)と関係がないらしいと理解した沢嶋明は、そのまま小野の家を去ろうとする。しかし空腹を見とがめられ、何かの縁だと小野に夜食をごちそうになる。そのとき、小野にも遠距離恋愛の彼女、ノゾミがいることを知る。1か月ほど前に、突然遠くに行ってしまったんだと言って笑う小野。立場は違えど、会いたいときに恋人に会えない2人は少しずつ距離を縮めていく。

「つらいよなぁ…会いたいときに、会えないっていうのは」

「そーなんですよーーーーー」

結局、明は酔い潰れて小野のベッドを占領して寝てしまう。そんな明を見て、小野は「俺は床で寝ろってか」と苦笑するも、起こすことはしなかった。

翌朝、小野は明にユカを探しに行くことを提案する。突然の提案に驚く明に向かって「俺も彼女に会いたくなった」と理由を言う。道中、明は小野にユカについて説明する。ユカは大学を出て一度就職するも、声優を目指すと言って会社をやめ養成所に通っていた。そこに行けば何かわかるかもしれないと期待した明だが、生徒の個人情報は教えられないと断られてしまう。手がかりが途絶えた明は、付き合わせている小野の都合を尋ねる。

「彼女に会う場所とか、決まってるんですか?」

「俺のことはいいよ」

そのとき、養成所から出てくる人を見つける。持っていた写真から彼女がユカの友人であると考えた明は、こっそり後をつける。その様子を見ていた小野は、直接訊いてみればいいじゃないかと明の静止を無視して友人に話しかける。小野の協力もあって、明の見込み通りユカの友人だとわかった彼女から、ユカが養成所をやめて実家に戻ったことを知る。ただし、喧嘩別れしてしまって理由やその後は知らないらしい。心配だから、と無理を押し切って友人からユカの実家の住所を教えてもらった明は、小野とともに実家のある茅ヶ崎へ向かう。

茅ヶ崎の海沿いを歩く2人。小野がユカの友人と連絡先を交換していたり、小野がここまで付き合ってくれたりするのを不思議がりながらもユカに会えることを楽しみにしている明。どうしても会いたいと思って探していたが、歩いているうちに少し気が楽になった、と笑う。

「生きてればまたどこかで会えますからね」

そしてついにユカの実家にたどり着く。短い間だったけれど楽しかった、と礼を述べる小野に、明は今後の予定を尋ねる。ここでも明確な返答は得られないまま、小野は明と別れ、明はユカの実家のチャイムを押す。

ようやく1年ぶりに再会した明とユカ。ユカは妊娠しており、もうすぐ生まれるのだと明に告げる。責任取るよ、いい父親になる、だから、とユカの手を取る明に対して、ユカは明と会っていなかった期間と妊娠している期間の差を説明し、明との子供ではないことを理解させる。その言葉をうけてもなお引き下がる明にユカは困惑する。そこでユカの夫になる男性から電話がかかってきて、ユカは明に別れを告げて家に戻ろうとする。それでも状況が受け入れきれない明を見て、ユカはこぼす。

「明ってさ、私が死んだら天国までついてきそう。……ほんとストーカーだよね」

その一言で、明は小野が「ノゾミと会う」と言った真意に勘づく。会う予定が決まっていない。尋ねても明確な答えが得られない。別れ際も、これからどうするかは海を見ながら考える、と笑っていた小野。もしかして、小野は….

焦った明は、ユカにお祝いだと言って所持金をすべて渡し、海に向かって走り始める。

一方、明と別れた後、海岸に戻った小野は、ノゾミからの最後の手紙を読み返す。「隆俊は私がいないとだめなのに、ごめんね…嫌だ、死にたくない、怖い……」会いたくても会えない距離に行ってしまったノゾミを思い、小野はゆっくりと波打ち際に向かって歩き始める。

「小野さん!!」

小野が言わなかったことに気づいて走ってきた明を見て、小野は足を止める。

「やめといたほうがいいですよ。天国まで追いかけて行ったら、彼女ドン引きですよ。逆に嫌われます。だから…」

ユカに言われたことをそのまま小野に伝える明。それを見て少しあきれたように笑う小野。小野を引き留められたことを喜ぶ明は、せっかくだから、と海で遊び始める。小野も明につられて笑い始める。

舞台挨拶

  • 荒牧さん登壇前のやりとり(舞台挨拶冒頭)
    • 高崎「ユカ最悪ですね!!」
    • しゃっちょ「それな!」
    • 高崎「だって、明がインドに行ったのが1年前で、妊娠10か月ってことは…」
    • しゃっちょ「明が出て行って1か月…いや3週間くらいで次の男に乗り換えたってことですよね」
    • 高崎「うわぁ…」
    • しゃっちょ「これはひどい…」
    • 高崎「で、小野は多分あの声優の卵と次付き合うんですよね?」
    • しゃっちょ「そういうことだろうねー」
    • 高崎「無理だよー、やめときなよー」(ユカの友人の真似)
  • 海のシーン
    • 荒牧「30分くらいばしゃばしゃやってたのに最後10秒くらいしか使われてない!」
  • 顔芸がかわいい話
    • 高崎「まっきーあの顔もっかいやってよ、「無理だよー」って言われた時の」
    • 荒牧「(驚いた顔)」
    • 高崎「それそれw」

メイキングDVD

  • 富田さんと荒牧さんという組み合わせがすごく好きなので迷わず購入決定
  • 本編24分に対してメイキング84分、実に4倍ほどの中身がある素敵DVD
  • 2500円で2人がわいわいやってるのを1時間以上眺められるとか最of高すぎてつらい
  • 個人的好きなシーン
    • 寝起きで胸キュン・お笑い編
    • 映画タイトル大喜利
      • 結局「パーマのかけ方」のストーリーはどうなったのか
    • 卵を割る話
    • さけるチーズの食べ方が王族な荒牧さん
    • 富田「スカイフィッシュきた!」
  • 本編のカットもちょこちょこ入ってる

感想

明がお人よしすぎてつらい。見た直後はそれしか出てこないくらい、明のお人よし具合にもはやあっけにとられていた。ユカが好きすぎて、ユカのことが心配でしょうがなくて、ユカが自分のことをもう好きじゃない可能性なんて全然考えてなくて、自分の子供じゃないとわかっても責任を取ると躊躇いなく言い切る。最後には焦っていたとはいえ所持金を全部渡してしまう…お前帰りどうするんだよ…というかこの後生活できるのかよ…と純粋に心配になった。「恋は盲目」を地で行く姿は、どこか初恋モンスターの高橋奏を連想させるけれど、明は青年なだけあってある種の痛々しさも覚えた。ユカが大好きなのに東南アジアに1年も放浪してしまうのは多分、メイキングDVDで荒牧さんも言う通り「ちゃらんぽらん」なんだろうなぁと。ユカが自分のことをずっと好きでいてくれると信じ切っているから、何か心惹かれるものがあった(んだろうと思う)東南アジアに行ってしまう。ユカも、こんなに好き好き言ってくれる明といて楽しかったんだろうなぁ…と容易に想像できた。

対して小野は、そんなちゃらんぽらんな明を支えているようで、明の無邪気さに引っ張られていく。早いうち*1から「あ、これは死別だろうな」と察してはいたが、手紙を読んで立ち上がるところでは本当にいなくなってしまうんじゃないかと心配になった。小野も大概お人よしだったけど。まず引っ越したなら鍵は変えたほうがいい。半年前にあの部屋に引っ越してきて、1か月前にノゾミが死んだってことは、あの部屋にノゾミが来たこともきっとあったはずで。消沈してある意味自棄になってたのかなぁ…

思い返してみると、この作品に出てくる人物は全員怒ることがない。冒頭で「ユカどこだよ!」と詰め寄るシーンはあるが、あれも怒っているというよりは心配で焦っている、困惑している印象を受けた。メイキングDVDでは「修羅場」と言っていたけれど、ユカと明が別れるシーンでも2人とも怒鳴ることはない。ユカはともかく明は怒っても当然な状況にもかかわらず、である。そこがどこか滑稽で、でも見ているうちに悲しくなってくる。ああ、盲目すぎてわかってないんだな、みたいな。友人の言葉ではないけど「現実見なよぉ」と言いたくなる。でも、明にとって現実っていうのは「ユカは自分のことが好き」以外に存在しないんだろうな、みたいな。

24分の映画で、話はすごくきれいにまとまっていて、それなりのハッピーエンドだったにもかかわらず、見た後になんとなく心がざわつくのは、多分あるべきところであるべき感情の動きがなかった(特に明)からなんだろう。この後の明と小野がどうしたのか、少し考え込んでしまった。

*1:出立前に写真を見ている表情でなんとなく、1回目の「彼女と会う場所とか決まってないんですか?」のあたりでほぼ確実に